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Makkyのあしたっていまさ!

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てきとーにまったり。主にSTGや東方を中心としたゲーム系雑記だよ。

雅な時間 まとめ④ (11~25話 補足)

-雅と私、レトロスペクティブな時間- まとめ考察④(1~25話)

Makkyです。まとめ回もこれで4度目だナウシカ。
初見の方、詳細を知りたい方はコチラへどうぞ → http://cysmakky.exblog.jp/17382733/

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未見の方は是非一度、1話からご鑑賞ください。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19490699

まとめ①はコチラ
まとめ②はコチラ
まとめ③はコチラ


紅魔館編もいよいよ堂々のクライマックス。
最終回の記事に入る前にここまでの補足・追加の考察を行います。
相変わらず本編に影響あるいくつかのネタバレ事項もありますのでご注意ください。




1.吸血鬼
人間の血液を吸う空想上の怪物。ヴァンパイアとも。一般的には一度死んだ人がなんらかの理由により不死者としてよみがえったものと考えられている。現代の吸血鬼のイメージは東ヨーロッパの伝承に起源をもつものが強い。吸血鬼の伝承は世界各地で見られ、ヨーロッパのヴァンパイアに加え、アラビアのグール、中国のキョンシー等がいる。
吸血「鬼」なので鬼の一種として考えられ、鬼の共通の弱点である炒った豆が苦手とされる(節分で鬼に豆をぶつけるのはそのため)。しかし、レミリアは納豆が大好き。
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「吸血」という名のとおり、人間の血を好む。吸血鬼に噛まれると、同じ吸血鬼となり常人とは異なる桁違いの力を手に入れることができ、寿命も圧倒的に延びるとされる。ただし同時に吸血鬼特有の弱点(日光や、流水)も受け継がれてしまう。レミリアももちろん日光を長時間浴びると灰となって消滅してしまうが、日傘を差して直射日光を浴びなければせいぜい肌が焦げる程度の日焼けで済むとのこと。吸血に至り仲間を増やす行為を「眷属に加える」というが、レミリア本人は眷属を作らない主義ゆえ、人間の血を直接吸うことはあまりない(せいぜい咲夜の作る血液入りの紅茶やケーキを嗜む程度)。そんなレミリアが史規に対して吸血に至らんとしたことは、極めて異例であり、彼女にそこまでさせる「何か」を察した史規はそれに抗うことを決意した(24話より)。
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しかし、ここにひとつの疑惑が残る。本来、吸血に至る際、固有能力である「魅了」を発動させるのだが、これは催眠術のようなもので、その瞳を見つめることで異性を虜にしてしまう性質を持つ。そして一度噛まれれば、快楽が最高潮に達するのだ(いわゆる絶頂)。確かにこのときのレミリアは瞳を輝かせており、魅了を発動させてるかのように思えるが、史規はそんな状況でも平然と理性を保っていた。何故だろうか。過去の考察では「史規の意志が勝った」と解釈したが、逆の発想はどうだろう。「そもそも魅了を発動していなかった」とすれば、レミリアの意志としても吸血する気は端からなかったとも考えられる(演技の可能性?)。

「スカーレット」の名が指す様に、真紅を表す。紅魔館がとことん紅いところと、二つ名である「永遠に紅い幼き月」に由来。おそらくレミリア自身、紅色が好きなんだろう。また隠語として「高貴」と「罪悪」という全く違った意味が込められている。高貴が紅魔館としての主、そしてお嬢様としての立ち振る舞いを表現するならば、罪悪は此度の幻想抜けに対する彼女の立ち位置を示すか。作中では幻想抜けを考える外来人を「罪人」と称する表現がよく使われていたが、皮肉にもその外来人の運命を決する彼女にこそ罪の意識があった。そこを史規に「優しいんだな」と指摘され、図星となってしまう。高貴な彼女だからこそ、人間風情にここまで言われた(もしくは行動してしまった)ことを我に返り、言葉とならぬ憤怒となって逆上した(25話より)。あと「可愛いは罪」ってよくいいますよね。


2.カリスマガード
カリスマ(charisma)とは一般的には、特定の人物に宿る特別な能力や資質をあらわす概念のことで、人々を引きつけたり信服させるなど、人格上の特質や魅力を指す。宗教社会学においてカリスマは、社会生活の中で例外的に世界の根底にある究極的秩序にふれているものとして、日常的秩序を支え、あるいは破壊し新たな秩序を創造する性格をもつとされる概念もある。意味はまるで別だが信仰や畏怖といった感覚に近い。
魔理沙との激突で見せたレミリアの切り札(18話より)。元ネタは原作の対戦ゲーム「東方緋想天」におけるレミリアのしゃがみガードモーション。作中でも魔理沙のボム発動を未然に防ぐほどで、周りの緊迫とした空気は愚か、全世界の時を一定時間止める(凍りつかせた)ほどの能力を持つアブソリュートディフェンダー(絶対なる鉄壁)。何故、彼女がこのポーズを選んだのか?それだけが腑に落ちなかったのだが、とある書籍を見つけ、全てが繋がった。こちらの画像をご覧いただきたい。

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         !?
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    完 全 に 一 致

この全身筋肉達磨の男は自らの身体をガッチリと固め、ほぼ完全な球体として眼前に立ちはだかる。いや立っているというか座っている。驚くべきはここからだ。このあと、この球体状態に攻撃を仕掛けた漫画の主人公は、突如として球体に「丸呑み」にされてしまうのだ。全身を貪られるその光景はもはや「食事」・・・。「攻撃は最大の防御」というが、この完全な防御こそ最恐の攻撃だったのだ。
魔理沙はこの攻撃の前に何もできず攻撃を中断した。つまり、咄嗟の攻略法が見つからなかったのだ。あのときボムを撃って攻撃を仕掛けてしまっていたら・・・おそらく犠牲になっていたのは魔理沙自身であっただろう。レミリアが直接手を下すまでもなく、その後スキマに「丸呑み」にされてしまったが。
彼女はこの防御という攻撃方法を目の当たりにし、感銘を受けたのだろう。今にして思えば「食べちゃうぞー」はそのリスペクトの象徴でもあったのだ! 吸血鬼はコウモリの他に様々なモノに「擬態」できるというが、これもその一種なのではないか。自然界においても擬態することで石や草になりすまし、その前を横切った餌を捕食する生物が多数存在する。よもやこれは摂理。
また防御という点においては、他の漫画に登場する大魔王が繰り出す「天地魔闘の構え」たるものも存在。同じようなポーズで「天乱れた時、天をも破る」と言われる奥義まであると判明した。なぜ「カリスマ」と呼ばれるのか、おわかりいただけただろうか。
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↑この姿勢から左手を上へ振りかざすとまさにそれらのポースになるのだ。なるほど、23話のタイトルが「天覇」とはそういうことだったのか・・・。晩餐の際に、レミリア自身も漫画をよく読むのではないか?と考察したが、これはもう断言していい。レミリアは絶対漫画好きだ。きっと羽をパタパタさせながら読んでいるに違いない。


3.ミニ八卦炉(はっけろ)
霧雨魔理沙が所有するマジックアイテムの名称。彼女の代名詞でもあるスペルカード、恋符「マスタースパーク」を発動する際にはこれが必須で、対レミリア戦でも使用しようとしたが不発に終わる(18話より)。
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原作の設定として森近霖之助(もりちかりんのすけ)が魔理沙が家出する際に渡したものとされており、小さいが異常な火力を持つ。人間でありながらアリスやパチュリーなどの生粋の魔法使いに引けを取らないほどの魔力が備わる。その威力は山一つを焼き払う炎から、一日中じっくり煮込むとろ火まで火力調節が可能。他にも空気を送る機能により夏は涼しむ事ができ、開運、魔除けの効果と様々。環境においても材質がほとんど変化しないと言う「緋々色金(ひひいろかね)」製(所謂オリハルコン)のため、風化による錆付きは生じない。魔理沙にとってみればもはや日常必需品でもある。

本来「八卦」とは古代中国の易における8つの基本図像のことで「乾・坎・艮・震・巽・離・坤・兌」をあらわす。八卦炉の内部もこの8つの方向に分かれている。道教の神である太上老君が仙丹を煉るのに使用する炉のこと。伝承としては「西遊記」が特に有名。
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 乾(ケン)=天(西北)
 坤(コン)=地(西南)
 震(シン) =雷(東)
 巽(ソン)=風(東南)
 坎(カン)=水(北)
 離(リ)=火(南)
 艮(ゴン)=山(東北)
 兌(ダ)=澤(西)


4.キノコ
スキマに捕らわれていた魔理沙の目の前に現れたでっかいモノ(19話より)。
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見た目が物凄くアレだが、腹が減ったと嘆く魔理沙に差し出されたことを考えると食用だろう。その特徴的な見た目と、食用(毒性はない)であることを条件にキノコ図鑑を調べたところ、あのキノコの名前は「タマゴタケ」である可能性が高い。特にキノコ愛好家の中では「セイヨウキノコタケ」が有名だそうだ。日本ではほぼ全土において分布が確認されている。この形状は笠が開く前の状態であり、未成熟である(成熟すると一般的なキノコのように笠が開く)。笠の色は赤から赤橙色で、形は最初は卵型でやがて饅頭型になる様から名前に由来。根元に行くほど太くなっている。
食用とした場合、汁物、煮物、炒め物、天ぷら、サラダなど実に豊富。しかしこれとよく似た毒キノコに「タマゴタケモドキ」、「ベニテングタケ」が混在しており(タマゴタケはテングタケ科に属する)、見分けが非常につきにくい。さらにこれらの毒キノコは毒性が非常に強く、死に至るほどなので、初心者は迂闊に手を出すことができない。
キノコの知識においては右に出る者がいないという魔理沙は「キノコを食べるのは好きじゃない」らしく、それを拒否。仮に紫が差し出したモノが毒キノコだったら?と想像するとなかなかおそろしいが、魔理沙なら見分けることができただろう。互いに信頼し合ってるほどでもないが、こういった戯れができるのは、彼女らなりのジョークだったのかもしれない。

ところで魔理沙は食べない一方で、「食わせるのは好き」らしい。
だったらなんで霊夢に「食べさせてあげなかった」んですかねぇ?(ゲス顔)


5.肉じゃが
紅魔館という居場所を与えられたことに感謝した史規が、せめてもの賄いとして彼女らに出した手料理(19話)。だがそれにはあるひとつの真実が隠されていた。「肉じゃがが得意」という記憶は現世のものではなく、前世の記憶。それ即ち、前の外来人と史規が同様の魂であることを指し示すひとつの小さな証明でもあった(22話より)。
黄昏時の高台で咲夜と交わした会話では、咲夜はもともと肉じゃがを知らないようであったが、それは今回の史規を「辿らせる」ための小さな演技。既に知っていた彼女はあえて知らないフリをしたのだ。それでも時を遡ると咲夜は元々肉じゃがを本当に知らなかった。紅魔館が洋風だからってのもあるが、日本食を作る機会は根本的に少なかったのだろう。咲夜は前の史規から肉じゃがを直接教えて貰ったと今回の史規に告げている(22話より)のが、その証拠だ。
さて、豪華フルコースを調理できるほどの腕前を持つ「メイド長」の咲夜は、名前からして日本人とみてとれるが「肉じゃがを知らない」なんてことはあるのだろうか? その謎を紐解く鍵は肉じゃがの歴史にあった。少し触れていこう。
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肉じゃがの発祥は1870年から1878年までイギリスに留学していた東郷平八郎が留学先で食べたビーフシチューの味をとても気に入り、日本へ帰国後、艦上食として作らせようとしたという諸説が有力。イギリスにはあったワインや、デミグラスソースなどが当時の艦内でなかったことに加え、「ビーフシチューを作れ」と命じられた料理長はその料理を知る由もない。謎の料理を作らされることになった料理長は「食べた感想と料理の見た目」だけからイメージして醤油と砂糖を代用して作ったのが発端ともされる。それが現在の形として確立され、肉、じゃがいも、玉ねぎ、にんじん、糸こんにゃくなどを醤油、砂糖、みりんで作る甘煮として認知され、水兵の食事として全国的に導入された。のちに日本風カレーのルーツにもなる。注目するべきは「1878年」という年代だ。「レトロスペクティブ東方」の時代背景が風神録前だとすると、西暦で言い換えれば2006年。逆算すると発祥からおよそ128年ほどしか時が経過していないことになる。幻想郷の歴史で考えれば100年ちょっとはまだ「若い」部類だ。しかも肉じゃがは現在も我々の食文化で親しまれており、幻想入りをするほど廃れてもいない。ここから導き出される仮説がふたつある。

①単純に今に至るまで知る由がなかっただけ
咲夜がメイドとして紅魔館に仕えてからは、おそらくずっとここに留まっており、よっぽどの事がない限りは幻想郷の外の事をあまり知る機会がなかったと予想。図書館には外来本などがあるし、人里への買出しや、お使いにも赴いているため、まるで知らないってこともなさそうだが。とはいえ、前の史規からも「外の世界について」興味深く聞いていた素振りもみせており(22話より)、そもそもそれらを「調べるために当てる時間」が咲夜にはないまま多忙な毎日を過ごしていたのではないか? 紅魔館の1日を考えると、それはもう多忙なんてレベルでなくある種のブラック企業並だ。彼女が暇を見つけ、肉じゃがの作り方を独学で勉強する時間すらなかったといえよう。あるとすればそこには必ずキッカケがなければ起こりえない。主人であるレミリアが唐突に「肉じゃがを作れ」って命令を下さない限りは、だ。基本的に洋風である紅魔館においてビーフシチューを作ることはあっても、間違って肉じゃがを作ってしまうなんてことは「完全で瀟洒」な彼女だからこそあってはならないのだ。

②咲夜は日本人ではない?
もうひとつ考えられるとすれば、食文化の違い。確かに紅魔館は洋風だが、名前からして咲夜は「日本人のハズ」である。咲夜の見た目の年齢から連想すると、彼女が幻想入りする前から肉じゃがは既に日本で浸透しており、日本人なら誰しもが知っているであろう肉じゃがを食べた経験や思い出、そして記憶が少しくらいは残っていても不思議ではない。でも実際は全く知らなかった。それは史規自身も意外だったと述べている(19話より)。何故だろうか。ここで彼女の髪の毛の色に着目していきたい。見事なまでに彼女は銀髪だ。生粋の日本人に果たしてそんなことが起こりえるだろうか。実は銀髪になりやすい人種は北欧(ヨーロッパ)人だと云われている。もしくは日本人と北欧人との間に生まれたハーフの子だ。あちらの食文化には勿論、肉じゃがなんてものはないだろう。過去の考察においても「幻想郷に来ると日本語を強いられる」と述べたが、咲夜も実は北欧人で最初は日本語すら喋れなかったとすれば? ヴァンパイア伝説(レミリア)、魔女狩り(パチュリー)とヨーロッパとの繋がりが非常に色濃い紅魔館。咲夜もまたその可能性があってもおかしくはない。


6.BRICK HOUSE
前の史規が残していった上着のブランド名(19話より)。それは今の史規が召しているものとほぼ同様の品であり、同時に前の史規の形見であったことが判明する(22話より)。
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「Tokyo(東京)」と指し示しているとおり、幻想郷のものではないことも証明しているのだが、この「BRICK HOUSE」というブランドは実在する。元々は「東京シャツ(Tokyo Shirts)」グループの一環であり、1949年にシャツメーカーとして創業以来、一貫したモノ作りに取り組んでいる企業。現在ではシャツ専門店チェーン190店舗を全国展開するにまで至り、より一層の視野を広げている。
先ほど、作中の舞台設定として2006年頃と推測したが、前の史規がやってきていた時代に遡るとこれよりも数年前だったと想定。ブランドの立ち上げがおよそ60年前だったのを考えれば、これは合致する。そしてブランドのインターネット直営販売サイト(通販)がオープンしたのはなんと2013年1月からと、つい最近だ。つまり史規がこのブランドの服を入手するには、直接地域の店舗で購入しなければ絶対に手に入れることはできない。・・・のだが、ちょっと待って欲しい。そもそも、史規は現世におらず、その記憶も全てがイメージであるため、「購入した」、もしくは「貰った」という事自体あってはおかしいのだ。この点だけ見ると一見矛盾しているように思えるが、ここでまた別の重要な疑問がふたつ浮上する。一つ目がこの「形見の上着」そのものだ。「BRICK HOUSE」というブランドは確かに実在する。だが、このブランドは前述のとおり「シャツ専門店」であるため、『上着の販売は一切行っていない』のだ。そして、もうひとつの疑惑は、イメージであればそもそも形として上着だけ残るなんてことはあるのだろうか。前の史規が帰らぬ人となってしまった以上、この上着も同様に消滅してしまうと思うのだが・・・。
これらの矛盾から幻想郷にあるハズもなく、それでいてこちら側でもあるハズのないものが「史規に関与したもの」として残されている。これは紛れもない事実だ。そして、史規の存在はある種の異変に繋がるとも作中で語られている。ここには重大なヒントが隠されているのではないか?

仮説「史規の能力によるもの」

東方Projectのキャラクターのほとんどは「~する程度の能力」を有しており、これらは幻想入りすることでなんかしらの能力が発現すると仮定する。確かに史規は何の戦闘力も持たず、本当にただの一般人だ。しかし幻想郷に長居したことで、自分でも気付かないうちに何かしらの能力が発現したとすれば? 上着だけの一件を元にその条件を満たせるものがあるとしたら、考えられるのは「無から有を創り出す程度の能力」。・・・あれ、自分で言っておいてなんだか凄そうなものが出てきたぞ。或いは「言霊を形にする程度の能力」もありえるか。史規はこれまでにも自分の意志を貫いたり、言葉にして出すことで困難に立ち向かっていった。有言実行ができてきたのもこの能力の片鱗だとすれば。「言葉」は自分の想いや感情をぶつける手段であり、時として人を救い、片や人を傷つけてしまう両面性を持つ。思ったこと、感じたことを具現化できる能力だと思えばいい。後者であれば、レミリアの魅了にすら対抗できたのもなんとなく頷ける。あれだけ揺さぶることができたのも、何かそこに強い力が働いたのではなかろうか?

常に自分より他者を優先し、約束を守ることに拘り、嘘は苦手。そんな彼の性格そのものがチラホラと能力との接点に見えなくもない。史規・・・一体何者なんだ・・・


7.林檎
スキマの中でキノコの次に手渡されたフルーツ。魔理沙は喜んで手に取りそれを頬張った(19話より)。まぁ何も食べないよりかは断然いいにせよ、「お腹が減っている」というときに、果物というのもいささか紫も意地悪だ。おにぎりとかパンとか、ちゃんとした食料を分け与えていれば今日を過ごし明日を生きられるのに。
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さて、ここのシーンで注目していきたいのは「林檎をかじる」と同時に「霊夢の決意」を匂わす演出になっていること。そこには何かしらのメッセージ性があると睨み、調べてみた。「東方」と「林檎」、そして「ニコニコ動画」・・・。察しの良い人はもうおわかりだろう。「Bad Apple!! - 影絵」だ。この歌詞に着目していくと、これまでの物語が驚くほど符合しているのである。


流れてく 時の中ででも
 気だるさがほら グルグル廻って
 私から離れる心も見えないわ そう知らない

   ↓(咲夜視点)
時間の経過で史規という存在の輪廻転生が数回行われる。忘れることができず、その存在を離したくないと思う葛藤すらアナタ(史規)はまだ知らない。


自分から 動くこともなく
 時の隙間に 流され続けて
 知らないわ 周りのことなど 私は私それだけ

   ↓(霊夢視点)
スキマに捕まり、時間の経過だけが流れていく。自ら動かぬと決め、その時が来るのを待つ。魔理沙から脱出を促されようと、紫から立場を決めろといわれようと、そんなことは二の次。博麗の巫女として・・・それ以前に私は博麗霊夢としてありたい。


夢見てる? 何も見てない?
   ↓(咲夜視点)
前の史規との夢。夢(虚無)は見るが、その先の夢(理想)は見えない。


語るも無駄な 自分の言葉
 悲しむなんて 疲れるだけよ
 何も感じず 過ごせばいいの
 戸惑う言葉 与えられても
 自分の心 ただ上の空
 もし私から 動くのならば
 すべて変えるのなら 黒にする

   ↓
咲夜視点(23話)
どれだけ語ったところで、アナタ(史規)はかえってしまう。その別れに対して互いが悲しみ合うのであれば、何も感じず「従者」の立場を全うするだけでいい。もし私が動けるのであれば、時間が有限になった刹那のみ。「救ってみせる」という自分の心にただ従い、上空へと飛び立つ。

霊夢視点(23話)
何のメリットもないのにただ助力してくれる魔理沙という存在。その先には、別れという悲しみしかないのだから、普通に過ごしていてくれれば良かったのに、どうせ話は聞いてくれないんでしょう。異変を片付けるべく、「悪役(黒)」となるのもたまには悪くない。咲夜と霊夢との決着の行方を決めたのは黒き姿の霧雨魔理沙。

史規視点(20話)
意地をはったところで、帰るという意志を貫けなかった自分に戸惑う。そこにあるのは未練という不可抗力。上の空になっていた決意を今一度改めるため、紅魔館に留まることを変え、帰るための真実に向かう。迷う史規に決意を促し、本音を吐露させたのは黒き羽根を持つ射命丸文。


こんな自分に 未来はあるの?
 こんな世界に 私はいるの?
 今切ないの? 今悲しいの?
 自分のことも 解からないまま
 歩むことさえ 疲れるだけよ
 人のことなど 知りもしないわ
 こんな私も 変われるのなら
 もし変われるのなら 白になる

   ↓(史規視点)
真実を知った自分自身への戸惑い。果たして俺という存在を肯定することができるのであろうか。切なさも悲しさも全ての感情を曝け出し、痛みを感じるもそこにはただ空虚があるだけ。他者を重んじる彼にとっても今回ばかりは自分の立場を悔やむ。だが、同じように苦しんでいる人がいることを知り、今回で終わらせるための覚悟を受け入れる。その先にある終着地、白玉楼へと向かって。


作中でこの楽曲は一切使われていないが、ここまで合致するともはや狙ったとしか思えない。しかも2部のテーマがほとんど凝縮されているのだ。林檎をかじるシーンは「真実」よりも2話前のため、こんな他愛のないシーンでこの先の展開を予感させるとは・・・。しかも戦闘シーンでは1部から影絵手法が施されていたこともあり、作者の多大なるリスペクトには畏怖すら感じる。



以上、今回も長くなりましたがまとめ考察でした。
次回はいよいよ2部フィナーレ。
「雅な時間 紅 Vol.26」でお会いしましょう。
また、
まとめ⑤も書留中。そう遠くないうちにコチラも更新予定です。


Next Dream...




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by makky_cys | 2013-07-30 22:00 | レトスペ雅