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Makkyのあしたっていまさ!

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てきとーにまったり。主にSTGや東方を中心としたゲーム系雑記だよ。

東方妖怪図鑑:魂魄妖夢 ~ 以津真天

魂魄 妖夢 コンパクヨウム
種族:半人半霊


 剣術を扱う程度の能力
 テーマ曲    「広有射怪鳥事 〜 Till When?」
           「東方妖々夢 〜 Ancient Temple」
 二つ名     「幽人の庭師」
 初登場作品  「東方妖々夢(ステージ5ボス)」


西行寺家の専属庭師兼幽々子の警護役。この役職は彼女で2代目であり、先代は魂魄妖忌(こんぱくようき)。妖忌は妖夢の剣術の師匠でもある。妖夢は幽々子の剣の指南役でもあるが、基本的には庭師として扱われている。身長はやや低め。人間と幽霊のハーフであり、半人半霊という存在で、彼女にいつもついている巨大な人魂が彼女の霊側の半身。二刀流の剣士で、一刀で幽霊十匹分の殺傷力を持つ長刀「楼観剣」と、人の迷いを断つ短刀「白楼剣」の二振りを操る。ストレートで真面目な性格なため、周りの者(特に幽々子)に振り回されることが多い。師匠の「真実は斬って知る」という言葉を文字通り実践し辻斬りのような行動を行うが、萃香からは師匠の教えを理解しているとは思えないと指摘されている。「人間と幽霊のハーフ」は寿命の長い種族とされるが、妖夢は花映塚の時点で生まれてから60年未満であり、そのため「60年周期で起きる花の異変」について詳しく知らなかった(前回をみていない)。
感受性が強く、月の狂気に当てられて狂気の眼になったことがある。怪談や肝試し、暗闇などがとても苦手で怖がり。半人半霊なのか幽霊だけは平気である(主の幽々子は亡霊であるが問題なし)。


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※イラストははるかさんより拝借しております





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人魂
ひとだま。「人の体から抜け出た魂が飛ぶ姿」とされる。形や性質について語られる内容は、全国に共通する部分もあるが地域差も見られる。余り高くないところを這うように飛ぶ。色は青白が多く、オタマジャクシのように尾を引くが、長さにも長短がある。昼間に目撃された事例もあるのだとか。俗に言う火の玉もこれに属するが、鬼火、狐火などとは別の概念。「青さ」は経験を語る上での比喩で未熟者を指す言葉。妖夢は青二才。また、空を飛ぶことができるが地上戦を得意とするのも「余り高くないところを這うように飛ぶ」性質に類似。


魂魄
たましい。天に還る魂(こん)と地に還る魄(はく)。 魂は人間の精神、魄は人間の肉体を司る。生きている時は魂と魄が結合し、死ねば分離するといわれている。


妖夢
妖々夢から。また、永無(ようむ)と掛詞になっており「尽き果ててしまっている」という意味を持つ。枕草子にある「春はあけぼの。ようよう白くなりゆく~」の言葉とも掛かっており、春を集めていた妖夢は蒼白の白髪。


半霊
半分人間、半分幽霊。生きているが死んでいる。元々生きた人間が幽体離脱などで、魂が半分戻ってこないまま生還したようなときになる。あるいは人間と幽霊の間に生まれたハーフともいわれるが、基本的に人間と幽霊が交わることなど決して無い。同じような言葉で妖怪と人間のハーフの半妖(はんよう)がある。大半が美形で生まれてくるのが妬ましい。こちらはたまにある。妖夢は連れの半霊と合わせてようやく1人前のつもりなのだが、それでもまだまだ半人前の様子。


幽霊
日本の民間信仰の中で、人が死亡して、肉体から魂(たましい)が離れた後も、未練や遺恨を解くために、現世(うつしよ)に残り、生前の姿で幽か(かすか)に可視化したものを指す。肉体はなく、実体ではないので、朧に見えたと考えられる。何故なら普通に見えれば、霊ではなく人にしか見えない、若しくは蘇生した人と考えられてしまう。日本では、幽霊の描写として『乱れ髪に天冠(三角頭巾)、死装束の足がない女性』という、芝居やお化け屋敷などでの典型的な姿でイメージされることが多い。この「日本型幽霊」は、江戸期に浮世絵の題材として描かれてから定着したものである。河出書房から出版された『渡る世間は「間違い」だらけ』によると、歌舞伎の舞台「四谷怪談」の演出で幽霊の足を隠して登場したものをルーツとしている。一方、海外の幽霊は足があるものが多い。こんなところで文化の違い。「いくさ死には化けて出ない」との言い伝えもあるが、平家の落ち武者や大戦での戦死者のように、死んだときの姿のまま現れると言われる幽霊も多い。大概、死んだときの姿で現れるのは未練があるため。


怪鳥「以津真天(イツマデン)」
妖夢のテーマ「広有射怪鳥事 ~ Till When?」から。ひろありけてうをいること。「広有いつまでいつまでと鳴し怪鳥を射し事 太平記に委し」とあるように、太平記12巻の「広有射怪鳥事」に登場する怪鳥を描いたもの。以津真天は、戦乱や飢餓などで死んだ死体が野ざらしのまま放置され、そのことを恨んだ怨霊が鳥に憑依して妖怪になったものだという。その断末魔の苦しみゆえに変化したもので、疫病が流行した年に現れ、死体の処理を急がせるように「イツマデ?イツマデ?」と鳴き叫ぶ。頭は人面。「Till When?」を直訳すると「いつまで?」となり、以津真天と掛詞になっている。妖夢は桜の木の下の死体(幽々子)に使役する庭師。
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庭師
庭を造る人のこと。古くは園丁(えんてい)などとも呼ばれた。庭石、樹木や池、水路から芝などを含めて、庭を一つの造形空間として設計施工、製作する人、またその樹木などの植物の生育を管理し、定期的に剪定したりする管理の仕事もする専門家を指す。白玉楼(はくぎょくろう)の庭の手入れは全て妖夢の仕事。


楼観剣
楼観(ろうかん)とは、物見台の高殿屋。そのような高みの比喩として使われる。


白楼剣
白楼(はくろう)とは、身分の低い者や隠者が住む質素な小屋。高貴な存在、取り分け女帝や皇后等の御殿のことを青楼と良い、対となっている。青楼と並んで記される際の白楼は高貴な女性(幽々子を指す)に仕える従者(妖夢自身を指す)の住居の意。白は五行の金、五方の西、春夏秋冬土用の秋を司る五色の一色。西を司るという事で一般層に仏教が普及すると西方浄土を象徴する色とされた。


六道(りくどう)
仏教において迷いあるものが輪廻するといわれる世界。6種類の迷いある世界のこと。

 天界道(てんかいどう)
 人間道(にんげんどう)
 修羅道(しゅらどう)
 畜生道(ちくしょうどう)
 餓鬼道(がきどう)
 地獄道(じごくどう)

の6つ。


天界道
天人が住まう世界。天人は人間よりも優れた存在とされ、寿命は非常に長く、また苦しみも人間道に比べてほとんどないとされる。また、空を飛ぶことができ享楽のうちに生涯を過ごすといわれる。しかしながら煩悩から解き放たれていない。天人が死を迎えるときは五つの変化が現れる。天人についての考察は「比那名居 天子」の項目にて記述予定。


天人五衰
天人が、死の直前にその身体に現れるという五種の衰えの相を五衰と呼ぶ。

 衣裳垢膩(えふくこうあい) → 衣服が垢で油染みるようになる。
 頭上華萎(ずじょうかい) → 頭上の華鬘が萎えるようになる。
 身体臭穢(しんたいしゅうあい) → 体が薄汚れて臭くなるようになる。
 脇下汗出(えきかかんりゅう) → 脇の下から汗が流れ出るようになる。
 不楽本座(ふらくほんざ) → 自らの席に戻るのを嫌がるようになる。


人間道
人間が住む世界。四苦八苦に悩まされる苦しみの大きい世界であるが、苦しみが続くばかりではなく楽しみもあるとされる。また、仏になりうるという救いもある。


修羅道
修羅の住まう世界。修羅は終始戦い、争うとされる。苦しみや怒りが絶えないが地獄のような場所ではなく、苦しみは自らに帰結するところが大きい世界である。


畜生道
牛馬など畜生の世界。ほとんど本能ばかりで生きており、使役されなされるがままという点からは自力で仏の教えを得ることの出来ない状態で救いの少ない世界とされる。


餓鬼道
餓鬼の世界。餓鬼は腹が膨れた姿の鬼で、食べ物を口に入れようとすると火となってしまい、餓えと渇きに悩まされる。他人を慮らなかったために餓鬼になった例がある。旧暦7月15日の施餓鬼会はこの餓鬼を救うために行われる。


餓鬼
常に飢えと乾きに苦しみ、食物、また飲物でさえも手に取ると火に変わってしまうので、決して満たされることがないとされる。極端な飢餓状態の人間と同じように、痩せ細って腹部のみが丸く膨れ上がった姿で描かれることが多い。
 幽々子「妖夢~、ご飯おかわり~」
 妖夢「いつまで食べるつもりですか」


地獄道
罪を償わせるための世界。生前、最も罪の重い人間が落とされる最下層。奈落ともいわれる。「奈落の穴につきおとす」というのは、地獄へ堕ちろという意。


三魂七魄
三魂とは人間にある3種類の魂(こん)。天・地・人。

 天魂は死後、空の上にある天界に昇る。
 地魂は死後、地の下にある冥界に行く。
 人魂は死後、墓の下にある棺の中に住む。

七魄とは人間にある7種類の魄(はく)。喜・怒・哀・懼・愛・惡・欲。

妖夢の感受性が鋭いのはこれらの要素が全て入っているためであり、逆をいえば妖夢を形成する言葉をもってしても四、八、九の字が足りない(一心、二刀、三魂、五衰、六道、七魄はある)がゆえに、完成しないが彼女の周りを囲む者がそれを担っている(四季、八雲、九尾)のは様はみょん妙に面白い。
by makky_cys | 2014-02-05 01:06 | 東方

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