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Makkyのあしたっていまさ!

cysmakky.exblog.jp

てきとーにまったり。主にSTGや東方を中心としたゲーム系雑記だよ。

雅な時間 白 Vol.2 (第28話「中有の道」)

-雅と私、レトロスペクティブな時間- 第29回

Makkyです。扇風機解禁しました。
初見の方、詳細を知りたい方はコチラへどうぞ → http://cysmakky.exblog.jp/17382733

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レトロスペクティブ東方-雅-
 第28話「中有の道」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm23323300


※動画のネタバレを多大に含みます。
下記をお読みになる前に是非動画をご鑑賞ください。

1部を見直したい方はコチラから


2部を見直したい方はコチラから




前回までのあらすじ
魔理沙との一件でささやかながら、より一層の友好を築いていく史規。
しかし、彼の異変の終着を冷静に見つめる霊夢はそれを好しと感じずにはいられなかった。
彼を苛ます「悪夢」の脅威を影に潜め、一同は宵闇の森からまた先へ歩み始める。
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目次(読みたい項目をクリックしてください)
 1.あらすじ
 2.キャラクター a.霊夢と魔理沙
 3.キャラクター b.店主
 4.キャラクター c.少年と中年
 5.キャラクター d.魂魄妖夢
 6.雅な考察 a.中有の道
 7.雅な考察 b.幻想郷の金






あらすじ
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宵闇の森を抜けてから翌日。それとも数日後か。
史規達一向にはまた新たな日没がやってこようとしていた。
完全なる夜に染まる前、彼は驚くべき光景を目の当たりにするのである。

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一際大きな川と長い道沿いに、多くの「人」が賑わう場が眼下に広がる。
此の地は、中有の道と呼ばれていた。
まるで祭りを彷彿とするその集まりに、彼は幼少時の「記憶」をくすぶられる。
霊夢のささやかな提案により、史規はしばしの暇を与えられることとなった。
せっかくの機会ということで気晴らしついでに共に行動しようと声をかける史規。
しかし、はしゃぐ魔理沙に気圧され彼女たちとは別々の行動をとることに。
独りになった史規は、数ある屋台を眺めながらこの状況をどこか懐かしみつつ満喫する。
そんな折、とある射的屋で彼は一人の少年と出会う。
どうやら少年は一等の景品を狙っているようだった。

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何度も失敗してしまったのか、少年の懐には再チャレンジするためのお金は尽きてしまっていた。
宥める店主を余所に、ついに少年はべそをかきはじめてしまう。
その様子を見兼ねた史規は、お手伝いに買って出ようと試みるのであった。
チャンスをくれた店主に感謝し、少年と二人三脚で再挑戦を図る。
不貞腐れる少年であったが、「自らがやり遂げる」という史規の意図を汲み取り狙いを今一度定める。
史規が支えることで、少年は狙いに意識を集中することができ、見事、弾は一等の景品に命中。
同時に巻き起こる拍手喝采。少年の熱意が勝ったことをここに証明してみせたのだ。
状況を眺めていた周りの人々の拍手喝采に包まれ歓喜と高揚でいっぱいになる少年。
しかし、小さいながらのプライドもあったのだろうか景品は受け取らなかったのである。
残された景品を店主から手渡され、困惑する史規であったが、そこに不穏な空気が訪れる。
一部始終を眺めていた中年男性に、射的屋の店主は謂れのない言いがかりをつけられてしまうのであった。
その原因を作ったのは「金銭」。
聞けば、その中年男性の所持しているお金は幻想郷では使えないとのこと。
史規の払ったお金と同じ種類であったにも関わらず、自分だけハブられたことに憤りを感じていたのだ。
妖怪とはいえ、女性でかつ小柄の相手に拳を振り上げた行動に史規はすかさず制止に入る。
しかし、中年の腕力はそれを上回っていた。
逆に史規はそのまま勢いよく転倒させられてしまう。
二人の取っ組み合いはそのまま喧嘩へと発展し、周囲をざわつかせていくのであった。

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この負の感情は史規の逆鱗に触れることとなる。
決してその言葉に憤りを感じたわけではない。己に対しての発散できぬ怒りであった。
自身という「生」とも「死」ともどちらでもない魂の在り方に反逆を示しているかのように。
そんな彼の内面に潜んでいた「影」は葛藤となって爆発したのである。
反撃し、ひるんでいた中年男性に猪突猛攻する史規。
しかし彼はまたしても地に面を這いずらせることとなる。

 -そこまでです

彼を制止させたのは見知らぬ少女。
所持する長物とは半比例した小柄な体格に、銀髪のシルエット。
黄昏時に凛とした風がしなやかに啼くのであった。

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今回は白玉楼の通り道として中有の道を訪れた際の出来事が描かれた。
物語の核心に触れるシーンは特に見当たりそうにない閑話休題のような話であったが、過去の考察で触れた「金銭」について語られたことには着目していきたい。さらに終盤では、主要キャラクターの妖夢がいよいよ登場。28話は次回に繋がる布石としての存在意義は十分役目を果たしていた。前回「宵闇」にてルーミアの予感をさせておきながら、ゲストとしてミスティア・ローレライや、河城にとり、因幡てゐを彷彿とさせるアイテム類が登場するなどの演出面もなかなかニクい。
3部からタイトル画面も一新され、青をメインに水面のようなエフェクトが施されている。より闇に覆われている雰囲気が強くなるも、水面に反射する光が確実に照らされる希望のようにも見える。水には「生」と「死」の両方のイメージを駆り立て、波の揺れは史規の心境を捉えているかのよう。






キャラクター
新規主要キャラクターだけでなく、幻想郷の少女以外のモブキャラクターも登場した回。
彼らとの邂逅は史規に何を齎したのだろうか。


霊夢と魔理沙
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白玉楼に徒歩でたどり着くには、おそらく中有の道を通らなければいけないことは二人とも知っていたと読み取れる。それゆえに、この場所で休憩を取ろうという魂胆はあったのだろう。この場所のことについて霊夢からただ漠然と「人が集まる所」としか紹介しなかったのも、史規に対する最低限の気遣いであったと汲み取れる。まっすぐだからこそ、空気の読める巫女、それが霊夢なのかもしれない。

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一方、魔理沙はというと「自分がはしゃぎたいから」誰それ構わず楽しもうという姿勢。何よりも友人である霊夢に早く行こうぜと促すあたりは、まるで子供そのものである。史規はその様子を察し、霊夢も霊夢で視線で受け止め彼の心意気を汲み取る。魔理沙の保護者のように立ち振る舞うが、魔理沙の前では自然と笑顔が綻ぶ霊夢も、このときばかりは史規にも「察してくれてゴメンね」っていうアイコンタクトで示して見せたようにも感じられる。



店主
ミスティア・ローレライ
夜雀の妖怪で、歌声で人間の判断能力を鈍らせる能力を持っている。実際の歌唱力はどれほどなのかわからないが、歌詞はちんぷんかんぷんなものが多いという。作中でも途中で制止されてしまったとはいえ、「ウサウサウサウサ・・・」しか歌えていない。彼女の歌を聞くと、鳥目(夜盲症)になるといわれ、その名のとおり周りが闇で見えなくなってしまう。「周りが闇でみえない」という点においては、3部からのタイトル演出と共通点があるようにも思える。
鳥の妖怪なので焼き鳥が嫌いらしく、焼き鳥屋台に対抗して焼き八目鰻(ヤツメウナギ)屋台を副業として営んでいる。ヤツメウナギは鳥目に効くらしいので、自分の能力で鳥目にした人間にヤツメウナギを食わせて視力回復という自作自演で儲ける計画らしい。射的屋にも、八目鰻屋を案内する看板があり露骨な営業がみてとれる。
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少年と中年
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マサシ君(仮名)。
射的に夢中になっていた少年だが、その光景が史規にとっての仮初の記憶と重なった。4話にて子役の人形にも行動を起こしていたが、史規の性格上、小さい子供に対しておせっかいをしたがるのかもしれない。一見して祭りで賑わう情景の1シーンのようにも思えるが、駄々を捏ねる少年の意志が少なからず今ある史規の状況と似ていることにも着目したい。
「一等と狙う」という明確な姿勢だけでなく、再挑戦のチャンスは別に改めてあったにも関わらず、この少年もまた、この日この時に執着していた。それは、「次はない」と心に誓った史規の魂の意志とにわかにフィーリングしたとも受け取れる。ゆえにこの少年に助力したのではないか、と。趣旨や立場は全く異なるが、自らの目的達成のために「諦めない」少年の想いは史規と重なり、その想いは見事達成へと繋がった。少年も言葉にこそしなかったが、当初の目的であった一等賞の「のびーるアーム」への未練だけは史規に託し、「一等を取った」という証明に満足して去っていく。本当に欲しかったものは何か。取れたのは誰のおかげか?そんな小さいながらの想いが「景品を委ねる」という行動に出ていたのではないだろうか。

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スーツ姿の中年。
少年のやり取りとは対照的に、描かれたもうひとつのシーンがこれ。史規の境遇と同じ「外来人」でありながら、似ても似つかない状況に苛立ちを覚えていた彼は、つい暴力に手を染めてしまう。光景も日本で、そして言葉は通じるのに、金銭が使えないという状況は彼からしてみれば「海外に来た」ときのアウェイ感よりも酷く、ある種の村八分的な扱いを受けていた心境に近かったのではないだろうか? 謂れのない理由で自分だけ仲間外れされたとあれば苛立つのも無理はない。シルエットが赤なのもあり、視聴者の潜在意識に攻撃的、怒り、敵意を彷彿とさせる手法も取り入れられている。
史規を軽く投げ飛ばすなど、護衛術を見につけていたあたりから察するに、体格の良さと相成って、幻想入り前は警備員などの仕事をしていたのだろうか? くたびれたスール姿が妙に哀愁さをかもし出し、本当は起こしたくないのにクレームをせざるをえないようなそんな空しさにも思える。



魂魄妖夢(こんぱく ようむ)
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28話目にしてようやく登場。
目的地である白玉楼の庭師であるがため、冥界との繋がりで、たまたま中有の道に訪れていたのか。それとも史規の迎えなのか? ひとまず、喧嘩の仲介という立場で登場となった妖夢は早速、どう絡んでくるのだろうか。次回の29話以降で補足していく。




雅な考察
中有の道
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ちゅううのみち。
三途の川の此岸(しがん)に至る道。此岸とは彼岸(ひがん=あの世)に対してこっち側(=この世)の岸を指す。死者が三途の川に行くために必ず通らなければならない道だが、生者でも通ることが出来る。いわゆる、死者(幽霊)の通り道なのだが、ご覧のとおり道沿いには出店が並び縁日のように賑やかである。賑やかなのには理由があり、地獄の財政難により三途の川の渡し賃だけでは賄えなくなった結果、この中有の道で出店を開き、収入を得ようとしたことがそもそものキッカケ。「金魚霊すくい」、「ケバブー魂」、「弾幕射的屋」といった度し難くみょうちくりんな店が並ぶのが特徴。他にも「遺書掴み取り」、「死後占い」、「人魂ボンボン屋」など多種多様である。ゲゲゲの鬼太郎の世界か

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これだけ賑やかなのには、もうひとつ理由があり、中有の道で迷える魂に今一度、生きる楽しさを思い出させる意図があるようだ。これにより霊魂の中には引き返して息を吹き返すものもいるとかいないとか。ゆえに管轄は総じて地獄(=是非曲直庁)が取り仕切っており、危険性においては比較的安全な場所なのだという。霊夢が史規を一人にさせたのもそうした所以があるようだ。他の霊と喧嘩に発展しようとはこのときは誰も想像していなかったのだが・・・。



幻想郷の金
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中年男性が激昂した原因。事の発端は中年男性の持っていた金銭が「幻想郷のものではない」ことからはじまる。中有の道の性質を考えると、射的に何度も挑戦できた少年は元から幻想郷側の人間、中年男性はなんらかの理由で幻想入りしてしまったあちら側の霊、もしくは外来人であったといえる。この中年男性が幻想郷のルールをあまりよく知っていないところから、おそらく幻想入り仕立ての状態ゆえ「ここ」がどこなのかも把握していない。もともと、中有の道自体が彼岸と此岸の分かれ道であることを踏まえると、史規と決定的に違うのは彼こそが一般的な外来人として発現したのではないか?と推測できる。同じような境遇でありながら、史規だけ特別扱いされたことに腹を立てたわけだが、何故史規だけ所有している金銭は有効だったのだろうか?
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遡ると2話ですでに博麗神社の「日課」として賽銭箱に小銭を入れていた史規と、それを見ておきながら許容していた霊夢のシーンに着目したい。幻想郷の金銭でないのは、「中年男性が横目から見ても一発で気付く」レベルであったにも関わらず、史規のぶちまけた金銭をまじまじと見て拾い上げた霊夢は何の変哲もないように振舞っていた。そして、中有の道到着後にて「気晴らしでもしたら?」と史規を気遣ったのであれば、例えば「史規の持ってるお金は使えないかも」と指摘があってもおかしくないハズなのに、そこには何の注意も課せられなかった。これらのことから、そういうことも含めて「あちら側の管轄だから大丈夫」という意味だったのではないだろうか。史規の情報はすでに是非曲直庁に知られており、その管轄内であれば「史規」という存在は知れ渡っていてもおかしくない。そこにたまたま「新入り」の中年男性が干渉してしまったという偶然が起きてしまった・・・というケースも考えられる。店主のミスティアはうまくごまかしているように見えたが、ある意味「さくら」を演じていたのかもしれない。霊夢から中有の道について細かい説明をあえてしなかったこと、突然のイレギュラーによって妖夢が駆け付けたとあれば、合点がいく。




次回、第29話「呼声」
コ  エ  ガ  キ  コ  エ  マ  セ  ン  カ




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by makky_cys | 2014-05-11 22:00 | レトスペ雅 | Comments(0)