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Makkyのあしたっていまさ!

cysmakky.exblog.jp

てきとーにまったり。主にSTGや東方を中心としたゲーム系雑記だよ。

雅な時間 白 Vol.3 (第29話「呼声」)

-雅と私、レトロスペクティブな時間- 第30回

Makkyです。プレミアムカルピス一生ガブ飲みし続けたい。
初見の方、詳細を知りたい方はコチラへどうぞ → http://cysmakky.exblog.jp/17382733

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レトロスペクティブ東方-雅-
 第29話「呼声」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm23364068


※動画のネタバレを多大に含みます。
下記をお読みになる前に是非動画をご鑑賞ください。

1部を見直したい方はコチラから


2部を見直したい方はコチラから




前回までのあらすじ
中有の道にたどり着いた史規達一行。
しばしの休息となるはずだったが、彼に安息が訪れることはなかった。
ふとしたキッカケから他者とのいざこざに巻き込まれ、喧嘩へと発展してしまう。
その仲介として現れたのは、銀髪の少女であった・・・。
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目次(読みたい項目をクリックしてください)
 1.あらすじ
 2.キャラクター a.魂魄妖夢
 3.キャラクター b.八目鰻屋
 4.キャラクター c.低級妖怪
 5.雅な考察 a.543回
 6.雅な考察 b.余計なもの







あらすじ
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中有の道での騒動は、二本の刀を携えた少女により鎮静する。
同時にその一部始終を野次っていた周囲からも、敬意の拍手喝采が仕向けられていた。
賞賛の言葉に少女は顔を赤面させてしまい、一旦場を離脱。
その際、誰かが擦れ違っていったのだが・・・。
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史規を引き連れて、離れに到達。
手間をかけさせてしまったという想い、自分のせいで迷惑をかけた事に彼は謝罪をする。
事の経緯はどうあれ、彼女はそれを汲み取り受け答える。
そして、思いも寄らない言葉が発せられるのであった。

 -史規さん、ですよね?

驚くことに彼女は彼のことを知っていた。
さらには白玉楼の者であるということまで告げられたのだ。
偶然ではなく、ある種必然の邂逅。
「自分を出迎えに来たのか」と勘ぐる史規の思考を他所に、それとは全く逆の答えが返ってくる。

 -来ないほうがいい

自身が「還る」ための場所として目指すべきはずだった白玉楼。
その使者から告げられる、拒否の言葉。

 -誰も幸せにはなれない

何故?
一見して、史規達を気遣うように受け取れるが、その言葉の意図に疑問を抱く。
彼の境遇からして白玉楼を目指すべきは、おそらく正しき道。
むしろそう信じ込むことで今まで行動をしてきた。
しかし、彼の本心はどこかで揺らいでしまっていたのだ。
先刻の中年男性との喧嘩にはそんな史規の葛藤が引き金となっていたのだから。
史規は銀髪の少女にそこを見透かされていた。
彼女は逆に質問を投げかけ続ける。
そして、その先に予想外な真実が待っていた。
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繰り返し行われてきた輪廻転生のそのおびただしい数に史規は戦慄する。
魂として『この世』に発現してから一体どれほどの月日を歩んできたのだろうか。
この例外なる魂の行く末を導き、解決させるため「異変」へと正式に定められたのだという。
おそらく解決させない限りはこの魂はこれからも、還る意志を求め続けるのだろう。
544回、545回、546回・・・と「次」があるとすれば、そこにのぞみを委ねよと少女は告げる。
今一度、決心をさせるべく答えを出せと促して少女は消えていた。
そして史規には不穏な呼声が木霊する・・・。
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霊夢らと合流し、屋台にて腹ごしらえをしていく三人。
そこは射的屋の主人が女将として営む八目鰻屋。
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仲睦まじく、おでんを頬張りながらその身を暖めていく。
よくみれば中有の道で一悶着した中年男性の姿もあった。
黙って愚痴を聞きながら、酒をツケで提供する女将。
彼らは言葉を交わすことこそなかったが、酒と共に水に流す。
ただ、背中で語らい合うかの如く。


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中有の道を抜け、白玉楼間近までと迫った矢先。
史規は先刻からの気がかりであった少女の託を思い出していた。
白玉楼まで来たら一体何をするのか?
そんな異変の当事者だからこそ、全てを知っておきたい一心で。
霊夢はそれを受け淡々と答える。

 -私もよく知らない

意外な回答に戸惑う。
魂が収束する場所だから白玉楼に向かっていた。
そこに辿り着けば何かしらの解答が得られると思ったから。
言い換えれば、ただそれだけであった。
ならばこそ、本当に他に手立てはないのか? 今一度問う。
霊夢は反論するかのように約束したことを思い出させるのだが・・・。
ハッと気がつくと低級妖怪の群れに囲まれてしまっていた。
彼らから直接送り込まれてくる拒絶の意志。
恐怖する史規を他所に霊夢は睨みを利かせ周囲を退散させる。
しかし、史規にのみ聞こえてくるその呼声は新たな序曲に過ぎなかった。
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またひとつ衝撃の真実が告げられたこと、各々のキャラクターが抱く史規を中心とした「異変」への想いが浮き彫りになりだした回。閑話休題としてモブキャラクターとの一件も色々と「幻想入り」という概念を考えさせられるファクターとあいなった。最終章である3部はまだはじまったばかりであるが、その終着に向けいよいよ本当の道のりへの第一歩を踏み出す。




キャラクター
ようやく登場の妖夢をはじめ、引き続き登場のモブキャラクター達にスポットを当てる。

魂魄妖夢
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喧嘩の仲介に入れたのも、史規をはじめからマークしていたと思われる。
彼女の行動からして、「史規達が白玉楼へやってくる」ことは予め知っていただろうし、それをやんわりと拒絶するのが狙いか。むしろ彼女なりにも、本当にそうすべきかどうか葛藤しているかのようにも見受け取れる。なぜなら、「来ないほうがいい」と告げておきながら、同時に間接的に「来るならば答えを出しておいてほしい」という助言を与えているからだ。これまで史規の気付かなかった呼声のことも把握していたことから、その主が白玉楼にいるとも考えられる。声が大きくなるということは、つまり白玉楼(あるいはその先の冥界)に近づいていく距離と比例しているともいえるからだ。


八目鰻屋
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史規からすれば、射的屋から屋台に戦場を変えたと思われていたが、実際は別。彼女の本職(とはいってもこれも副業だけど)はコチラ。妖怪の本分として、実際の金利より人間の性や感情、精神などを「摂取」するほうが彼女からすれば利益なのだろうか。一悶着のあった中年男性を赦したのも、史規との喧嘩を傍から眺めて愉悦に浸っていたのかも。
中年男性の「愚痴」と、中有の道の特性から彼はおそらく「現世で生きるのを諦めた」人なのだろう。それだけ、あちらに「還る」のはもう嫌だと彼には彼なりの答えを出している。つまり、幻想郷側で生きるという意志だ。ここで彼と出会ったのも、演出として考えれば史規との対として別の道を選んだ外来人をモブとして登場させることで、無意識に感情移入ができる効果が生まれた。それを踏まえた上で、ミスティアは「ツケ」として酒を提供する。ツケということは「いつか返せよ」という意志であり、幻想郷での生活を遠まわしに認めたことを表現したと取れる。なかなか腹黒のように思えて、彼女の寛容さも伺える。おでんのように染みる名シーンだ。

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魔理沙とのおでんシーン、当ブログの対談企画をご覧いただけたならばちょっとしたデジャヴを感じるかもしれない。それもそのはず、あの対談は本編へのオマージュであり、先行チラ見せ再現だったのだ。元ネタは作者の実話ネタに基づいており、『おでんの煮卵が苦手。でも大根は超好き』なのだとか。それにしても、焼き鳥はアンチなのに、卵はOKなミスティアって一体・・・。


低級妖怪
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犬型、人型と疎らではあるが全てが普通の人間からすれば脅威となる異形の存在。霊夢が不思議がるどおり、本来であれば生きた低級妖怪が白玉楼の付近には寄り付かないハズなのだが、軍勢となって押し寄せていた。しかも直視できるほどに接近を許してしまっているのだ。かつて、前の史規が紅魔館前で虫型妖怪に殺められた状況と非常によく似ている。っとなれば、あれは偶然の事故ではなく、何か別の理由があって起きてしまったとすれば?
ここから導き出されるのは「史規自身が引き寄せている」という可能性。それもレミリアや、霊夢といった実力者を持ってしても不覚を取られるほどに彼らは本能的な部分において覚醒している。史規自身が異変の火種とあるならば、こうしたまだ明かされていない要因も今後の布石となっていくだろう。



雅な考察
543回
妖夢から伝えられた「繰り返し」における驚愕の回数。
この「543」という数字、記憶の片隅に残ってはいないだろうか? 実は第1話のOPにおける幻想入り作品のナンバリングと同一なのだ。勿論、作者によるユニークな遊び心が発端だろうが、この数字を本編にそのまま「主人公の魂が幾度となく幻想入りした回数」として被せてきたのは非常に面白い。サウンドノベル作品の金字塔、「かまいたちの夜」の続編である「~2」においても、冒頭で「『かまいたちの夜』というゲームがある」という強烈なキャッチから入るのだが、一見メタな演出もそのタイミングと、工夫次第で作品全体の深みがこんなにも増すのかと改めて実感させられた。視聴者はすでに「何度かあったらしい」という曖昧な情報を与えられていたからこそ、この3ケタの数字が明かされた瞬間の驚きは非常に大きい。史規=視聴者との同調性は以前から作者が意識している趣向であったが、今回もまた史規と同じくらいに絶句した。してやられた!
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ここで27話のタイトル演出を改めて見直してみると、「第27話」と表示される刹那、「千」、「万」といった漢数字が一瞬だけ映し出される。「レトロスペクティブ東方-雅-」における「今の史規」の物語が27話目であれば、この543回繰り返された「史規の魂」が辿った道のりにおければ、今回でちょうど「千話」、「万話」にあたるというギミックとも受け取れるし、「千万(せんばん、ちよろず)」という言葉には、総じて非常に数の多いことを表すので、前述のとおり「543回」に含まれた二重の意味を指し示す。
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余計なもの
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霊夢と史規が抱える譲らぬ想いが衝突した結果、二人にわずかな亀裂が生じてしまう。
このときの「余計なもの」とはなんだろうか?

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この約束の回想シーンのテキストを読み返すと「還る」ではなく、「帰る」となっている。実際、このときは史規にとっても「帰る」だと思っていたし、霊夢自身も「それ以上の意味はない」と口にしていた。しかし、紅魔館でその考えは一変する。史規は自分が輪廻転生を繰り返す魂であるということを知り、「帰る」と志したものが「還る」ものであると認識を上書きしたのだ。スキマから解放されてからの霊夢の表情の雲行きが怪しくなってきたのもこのタイミングだ。
そして、実際に白玉楼へ行ってから何をするのかを彼女はよく知らなかった。これは推測なのだが、もしかして 霊夢の方こそ「真実」をまだわかっていないのでは? あるいは悟った上で、そう振舞っているのかもしれない。何より彼女は「勘」の利く巫女だから。

少し整理しよう。ここで着目すべきは「かえる」という行動ではなく、場所だ。
既に我々は史規と同様、物語における「かえる」を「帰る」から「還る」へと認識を変えている。
だからこそ、あのときの霊夢のセリフも「帰る」から「還る」へと塗り替えられた演出も含めて、そう錯覚した。
しかし実際は霊夢自身、本当に「帰る」という意味そのもので発言していたとすれば?

史規は
 咲夜との誓いにも似た約束を果たすため、
 繰り返し行われた魂の決着をするため、
 生まれるよう「還る」ため、
 自分の意志で白玉楼を最終目的地として歩んでいる。

一方、霊夢は
 そんな史規の「幻想抜け」を手助けするため、
 博麗の巫女の務めとして白玉楼でヒントを得るためにここまでやってきた。
 そこから先のことはまだわかっていないが、これは史規にそう頼まれたから歩んできた。

史規が白玉楼を「還る場所」として見定めているのに対し、霊夢にとっては単純に「幻想抜けのあとに、またここ(博麗神社)に絶対帰ってきて」という意味合いで約束していたならば。偶然にも事の運びに辻褄が合ってしまっていたからこそ、道筋が一致していたにすぎない。妙に二人が噛み合わないのはここに要因があるのではないだろうか?!

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2部最終回にて、霊夢は史規に対して確認をするかのように「全部わかったのよね」と話を振っている。前述のまま解釈をすれば、俄然この「全部」という言葉に込められた二人の受け取り方も変わってくる。史規からすれば「真実そのもの」を指しているのに対し、霊夢からすれば「史規に同行していたのは異変として彼を見ていて、そのために博麗の巫女として助力していたこと」にあたる。だから霊夢はあのセリフのあとに「善行なんて世迷言よ」と続けたのだ。これは兼ねてより閻魔から、「異変の概要」を聞かされていたことによる。しかしまだ、閻魔が霊夢に対して「どこまで話したのか?」というところが不明瞭であったため、今回の考察の可能性が浮上した。もしかしたら、全てを伝えていないのかもしれない、と。実際、霊夢自身も旅立ちの前に「幻想郷で生活していく道」があることを促している一面もあったので、それはつまり「帰ってほしくない」という心の表れがあったのではないだろうか。
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ここのシーンも史規からすれば「霊夢は全部知っている」と認識しているがゆえに、霊夢からは一言も触れられていないと感じてしまうのもわかる。しかし、霊夢があえてそうしていたのではなく、そもそも知らないから伝えようもなかったという解釈にもならないだろうか。

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霊夢は「博麗の巫女」としてではなく、単純に「博麗霊夢」という一人の少女として振舞っていたにも関わらず、「巫女として」振舞わなければならなくなった現状に裏腹で葛藤しているのではないか?
 「余計なもの」とは、そんな彼女の立場そのもの。
 そして「帰ろうと思えば帰れる」と自らが史規に助言したこと。

史規にとってはこの言葉こそが今ある原動力に繋がっており、「帰る」と決心させた。その点においては信じていたからこそ、「余計なもの」と霊夢自身が口にしてしまったので史規も反論したのだろう。図星だったからこそ霊夢は平然を装えなかったのかもしれない。この衝動的な平手打ちは彼女にそんな焦りを生じさせたかに見えるような気がした。

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この推測が正しければ、OPでのセリフにも直結してくる可能性も非常に高くなるのだ!



次回、第30話「妖夢」
斬れないものなど、あまり無いから




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by makky_cys | 2014-05-21 22:00 | レトスペ雅