雅な時間 白 Vol.5 (第31話「幽々子」)
-雅と私、レトロスペクティブな時間- 第32回
Makkyです。サラダイエットなぅ ヾ(:3ノシヾ)ノシ
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レトロスペクティブ東方-雅-
第31話「幽々子」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm23568811
※動画のネタバレを多大に含みます。
下記をお読みになる前に是非動画をご鑑賞ください。
1部を見直したい方はコチラから
2部を見直したい方はコチラから
前回までのあらすじ
遂に白玉楼の近くまでたどり着いた史規達一行。
しかし、直前になってアクシデントに遭遇してしまう。
妖怪の群れに襲撃され、史規は孤立。
絶体絶命の危機を救ったのは白玉楼の使者、妖夢であった。
霊夢らは妖夢と合流することに成功し、目的の地・白玉楼へと共に赴くのであった。
しかし、その裏では・・・。
目次(読みたい項目をクリックしてください)
1.あらすじ
2.キャラクター a.西行寺幽々子
3.キャラクター b.映姫と小町
4.キャラクター c.博麗霊夢
5.雅な考察 a.みょん
6.雅な考察 b.異変を起こすのは誰?
あらすじ
白玉楼へと通じる、長い長い階段。
妖夢はある三日月の夜のことを思い出していた。
それは、とある幽々子の計略を聞かされていたときのこと。
我を忘れて妖夢は激昂する。
話の内容からするとかなりのリスクがあるように思えるが・・・。
しかし、淡々と幽々子は自信ありげに事を告げるのであった。
ついに辿り着いた終着の地、白玉楼。
かつての紅魔館とはまるで逆。
「和」という情景をとことん凝縮させた建物が眼下に広がっていた。
妖夢が言うには今丁度客間が塞がっているとのこと。
頃合を計らってその様子を見に伺うのだが・・・。
門を開けると、そこには凛とした顔立ちの少女と、巨乳大鎌に目を奪われる長身の女性が立っていた。
どうやら客間にはこの二人が居座っていたようだ。
妖夢の振る舞いから察するに、かなり位の高い人物のようだが。
それまで白玉楼の主と話をしていたが、ひとまずの決着がついたのだろうか?
凛とした顔立ちの少女は「四季様」と呼ばれ、長身の女性は「小町」といった。
「四季様」は霊夢のほうを鋭く射抜くと、霊夢もまた強い眼差しで無言の圧力をかける。 二人はそのまま踵を返し、白玉楼を後にする。
妖夢は見送るようにして、かの二人に頭を下げた。
そして、空いた客間へと史規達を誘導するのであった。
客間へと通され、完全なる静寂が3人を包み込む。
見事な庭園を眺めていると、しばらくして障子が音もなく開いた。
妖夢と共に姿を見せたのは、雅に和服をその身に包む白玉楼の主、西行寺幽々子。
さすがの史規もその幽雅さに心を奪われてしまう。
開口一番、幽々子は史規のことを『フーミン』と呼び、緊迫した場の空気を和ませる。
まずは食事と言わんばかりに、惚けた態度でありながら先導していくのであった。
突然の言に少々困惑する妖夢であったが、広間へと場所を移し白玉楼式のお持て成しを披露することとなる。
運ばれてきたのは、和食を中心とした豪勢な料理の数々。
さすが手馴れた手つきでその料理の腕前を披露したのはなんと妖夢。
洗練された匠の味に、史規もただただ舌を巻くほどであった。
からかわれながらも謙虚に振舞う妖夢を見る限り、主人にはほとほと頭があがらないようだ。
美酒を飲み交わし、しばしの座談に華を咲かすも幽々子は核心に迫る言を発する。
-霊夢としてはどうしたいと思う?
先日の妖夢と同様にして、問われるべき相手が自分でなく霊夢であることに疑問を抱く史規。
変わらぬ態度で返す霊夢であったが、それを受け幽々子は強い眼差しで衒いなく思わぬ言葉を口にするのであった・・・。
タイトルのとおり白玉楼の主、幽々子との対面。前回の妖夢に続き、これで冥界組が並び、OPの主要キャラクター達が全員出揃った。さらに是非曲直庁の映姫、小町も史規の目の前に現れるのだが、彼女たちの動向はいかなるものとなっていくのだろうか。いよいよもって最終章へと突入していく。
話の最後はタイトル導入前の冒頭シーンへと繋がり、全ては幽々子の企て通りという大物感を出しているだけでなく、「妖々夢」のアレンジを流すことで、31話のエンディングを演出すると同時に「本編の開幕」を予感させている。音楽と映像とのシンクロは今回も見事であった。
キャラクター
西行寺幽々子(さいぎょうじ ゆゆこ)
白玉楼の主で、冥界の管理人。同時に由緒正しき西行寺家のお嬢様であり、今は亡霊をやっている。妖夢と同様、色白い透き通るような肌をした和服美人。性格は飄々としており、その真意が非常に掴み辛い。妖夢をからかうやり取りは日常茶飯事のようで、受ける妖夢側も慣れたものである。おっとりとした口調と相成って、緊張感があまりない。が、実際は誰よりも状況把握能力が抜きん出ており、頭の回転も驚くほど早い。知らず知らずのうちに場の空気を自分のペースに持って行く術に長けている。八雲紫とは親友。
大食い、かつ早食い。生前の鬱憤が亡霊になってから開花してしまったのか、とにかく食事をするのがとことん大好き。史規達がまだ「一口目」だったにも関わらず、そのときすでに彼女は「二杯目」に突入していたほど。
「食べる」と心の中で誓ったならば、そのときすでに行動は終わっているんだ! 「食べた」なら使ってもいい!!
映姫と小町
ついに史規の前に姿を現した是非曲直庁。閻魔である映姫は、妖夢より背丈がちょっと高いくらいに対し、付き人の小町は美鈴と同等かそれ以上の身長の持ち主。死神だけあって大きなおっぱい鎌が目立つ。客間にて幽々子と此度の異変についてあれこれと意見を交錯していたようだが・・・。
博麗霊夢
なんだこの可愛い生物!!(確信)
幽々子の『フーミン』宣言により、それがツボに入ってしまい笑い転げてしまった霊夢の成れの果て。あんまりはしゃいでしまい、その状態からしばらく復帰できなかったため、周囲が呆気にとられてしまうほど。これまでの霊夢像からすれば非常にギャップのあるキャラクター表現となった。レームン
実は作者本人のブログでこのキャラ設定はすでに明かされていた(左下に注目)のだが、回収するまでに随分長い月日を要したものだなとつくづく思う(笑)
雅な考察
みょん
妖夢の代名詞。
由来は「ひょんな~」と「妙な~」を発現する際に一緒にしてしまい誤爆ったことからだが、本人がビックリしたりするときも大概この言葉を口にする。もはや鳴声であり悲鳴。当ブログの東方妖怪図鑑に記載されているように、妖夢の元ネタのひとつに、とある怪鳥がいるからだろうか。半人半霊なので、妖夢本人もどちらかというと幽霊寄りなのだが、本人はオバケ大嫌い(主の幽々子は亡霊なんですがそれは)。オバケだけでなく、怖いもの全般が苦手。幽々子から言わせると「感受性の鋭い良い子」らしい。かわいいなぁ。
異変を起こすのは誰?
幽々子自身が「あの子」と呼ぶような人物は絞られてくる。それが霊夢だ。これまでの考察を整理すると、今回でようやく史規と霊夢が邂逅を果たした可能性は高く、そこを幽々子や映姫らは見定めている。これまでに霊夢は映姫、アリス、紫、妖夢、幽々子らといった幻想郷側の住人に 「お前はどうする?」 というニュアンスの投げかけをされてきている。何故ならば霊夢は「博麗の巫女」だからだ。巫女としてどう動くか?という点を彼女らは特に意識しているらしい。ことあるごとに「どうもこうもない、私が決める」と霊夢は一貫として答えを出してきたのだが、このまま進むとどうなるのだろうか。
今回で幽々子から「なら祓って見せて」と直接的に、異変に対する行動を示すよう促されるのだが、ここで素直に霊夢は史規を祓えるのだろうか?
答えは NO だ。
理由はふたつある。
霊夢の行動理念を考えるに、彼女は無駄という行為をとことん嫌う。ましてや性格も真っ直ぐであるがゆえに一度決めたことはなかなか曲げようとしない。史規を祓うことに答えが「YES」であれば、こんなに話が大きくなる前、つまりは博麗神社に一緒にいた時間軸からとっくに祓っていただろう。しかし、彼女はそんなことをしていないし、本当にそれで終わるのならば是非曲直庁からも指摘があっただろうと「勘ぐる」。実際に何をすればいいのかわからないからこそ白玉楼へ来たがゆえに、幽々子の提案も本当か嘘かすら判断がつかないのだ。だから迂闊にはできない。
もうひとつは、仮に本当だとしても、今度はその時点で史規と交わした約束を自ら破ってしまうことになる。これもまた彼女からすれば絶対と言っていいほどありえない。もし無慈悲に行動に移したとしても、隣にいる魔理沙が黙っていないだろう。本当に祓ってしまったらそれこそ「第三部、完!」状態である
このことから、幽々子の発言が本当であっても嘘であっても、霊夢の回答がYESであってもNOであっても。つまるところ「史規を祓えない」という強制ルートに陥る形となる。では、これを前提にして。そもそもこれまで語られてきた「異変」とは何なのだろうか?
まずは「史規の魂(異変の火種)」という存在自体が消えないので、「異変として認定された幻想入り」は現在進行形となる。しかし、幽々子はなおここで「異変を起こすのは~」と発言している。起こすということは=まだ異変は起きていないということ。っとなれば、もうひとつ何か異変が起こると想定される。それは何か。前述のことをそっくりそのまま素直に解釈すればいいのだ。つまり・・・
「博麗の巫女が異変を解決できない(しない)異変」
これまで幻想郷のルールとして、異変が起きたら巫女が動き、全て事無く解決してきた。しかし、それに例外が生じてしまったら? 異変を赦すことになる。これは言い換えれば、異変の黒幕と共犯であり、元凶そのものであると否定できなくなるのだ。だから、「霊夢が」異変を起こすのだ。
この推測が正しければ、中有の道で妖夢は誰も幸せになれないといったのは間違いなく事実だし、手遅れかもしれないが止めようとしたのもにわかに感じられる。何より、そこを全て見通した上で幽々子の企ても「失敗」してしまえば、幽々子自身もどうなってしまうのかまるで見当がつかない。妖夢は幽々子のため、霊夢のため、魔理沙のため、史規のため、そして自分のためにこの異変をなんとか阻止できないかと考え、行動した結果がこれらのシーンに繋がっているのではないだろうか。
そして・・・
次回、第32話「破戒」。
破戒とは、 戒律を破る ということ・・・
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第31話「幽々子」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm23568811
※動画のネタバレを多大に含みます。
下記をお読みになる前に是非動画をご鑑賞ください。
1部を見直したい方はコチラから
2部を見直したい方はコチラから
前回までのあらすじ
遂に白玉楼の近くまでたどり着いた史規達一行。
しかし、直前になってアクシデントに遭遇してしまう。
妖怪の群れに襲撃され、史規は孤立。
絶体絶命の危機を救ったのは白玉楼の使者、妖夢であった。
霊夢らは妖夢と合流することに成功し、目的の地・白玉楼へと共に赴くのであった。
しかし、その裏では・・・。
目次(読みたい項目をクリックしてください)
1.あらすじ
2.キャラクター a.西行寺幽々子
3.キャラクター b.映姫と小町
4.キャラクター c.博麗霊夢
5.雅な考察 a.みょん
6.雅な考察 b.異変を起こすのは誰?
あらすじ
妖夢はある三日月の夜のことを思い出していた。
それは、とある幽々子の計略を聞かされていたときのこと。
我を忘れて妖夢は激昂する。
話の内容からするとかなりのリスクがあるように思えるが・・・。
しかし、淡々と幽々子は自信ありげに事を告げるのであった。
かつての紅魔館とはまるで逆。
「和」という情景をとことん凝縮させた建物が眼下に広がっていた。
妖夢が言うには今丁度客間が塞がっているとのこと。
頃合を計らってその様子を見に伺うのだが・・・。
門を開けると、そこには凛とした顔立ちの少女と、
どうやら客間にはこの二人が居座っていたようだ。
妖夢の振る舞いから察するに、かなり位の高い人物のようだが。
それまで白玉楼の主と話をしていたが、ひとまずの決着がついたのだろうか?
凛とした顔立ちの少女は「四季様」と呼ばれ、長身の女性は「小町」といった。
「四季様」は霊夢のほうを鋭く射抜くと、霊夢もまた強い眼差しで無言の圧力をかける。
妖夢は見送るようにして、かの二人に頭を下げた。
そして、空いた客間へと史規達を誘導するのであった。
見事な庭園を眺めていると、しばらくして障子が音もなく開いた。
妖夢と共に姿を見せたのは、雅に和服をその身に包む白玉楼の主、西行寺幽々子。
さすがの史規もその幽雅さに心を奪われてしまう。
開口一番、幽々子は史規のことを『フーミン』と呼び、緊迫した場の空気を和ませる。
まずは食事と言わんばかりに、惚けた態度でありながら先導していくのであった。
突然の言に少々困惑する妖夢であったが、広間へと場所を移し白玉楼式のお持て成しを披露することとなる。
さすが手馴れた手つきでその料理の腕前を披露したのはなんと妖夢。
洗練された匠の味に、史規もただただ舌を巻くほどであった。
からかわれながらも謙虚に振舞う妖夢を見る限り、主人にはほとほと頭があがらないようだ。
美酒を飲み交わし、しばしの座談に華を咲かすも幽々子は核心に迫る言を発する。
-霊夢としてはどうしたいと思う?
先日の妖夢と同様にして、問われるべき相手が自分でなく霊夢であることに疑問を抱く史規。
変わらぬ態度で返す霊夢であったが、それを受け幽々子は強い眼差しで衒いなく思わぬ言葉を口にするのであった・・・。
タイトルのとおり白玉楼の主、幽々子との対面。前回の妖夢に続き、これで冥界組が並び、OPの主要キャラクター達が全員出揃った。さらに是非曲直庁の映姫、小町も史規の目の前に現れるのだが、彼女たちの動向はいかなるものとなっていくのだろうか。いよいよもって最終章へと突入していく。
話の最後はタイトル導入前の冒頭シーンへと繋がり、全ては幽々子の企て通りという大物感を出しているだけでなく、「妖々夢」のアレンジを流すことで、31話のエンディングを演出すると同時に「本編の開幕」を予感させている。音楽と映像とのシンクロは今回も見事であった。
キャラクター
西行寺幽々子(さいぎょうじ ゆゆこ)
大食い、かつ早食い。生前の鬱憤が亡霊になってから開花してしまったのか、とにかく食事をするのがとことん大好き。史規達がまだ「一口目」だったにも関わらず、そのときすでに彼女は「二杯目」に突入していたほど。
映姫と小町
博麗霊夢
幽々子の『フーミン』宣言により、それがツボに入ってしまい笑い転げてしまった霊夢の成れの果て。あんまりはしゃいでしまい、その状態からしばらく復帰できなかったため、周囲が呆気にとられてしまうほど。これまでの霊夢像からすれば非常にギャップのあるキャラクター表現となった。
雅な考察
みょん
由来は「ひょんな~」と「妙な~」を発現する際に一緒にしてしまい誤爆ったことからだが、本人がビックリしたりするときも大概この言葉を口にする。もはや鳴声であり悲鳴。当ブログの東方妖怪図鑑に記載されているように、妖夢の元ネタのひとつに、とある怪鳥がいるからだろうか。半人半霊なので、妖夢本人もどちらかというと幽霊寄りなのだが、本人はオバケ大嫌い(主の幽々子は亡霊なんですがそれは)。オバケだけでなく、怖いもの全般が苦手。幽々子から言わせると「感受性の鋭い良い子」らしい。かわいいなぁ。
異変を起こすのは誰?
今回で幽々子から「なら祓って見せて」と直接的に、異変に対する行動を示すよう促されるのだが、ここで素直に霊夢は史規を祓えるのだろうか?
答えは NO だ。
理由はふたつある。
霊夢の行動理念を考えるに、彼女は無駄という行為をとことん嫌う。ましてや性格も真っ直ぐであるがゆえに一度決めたことはなかなか曲げようとしない。史規を祓うことに答えが「YES」であれば、こんなに話が大きくなる前、つまりは博麗神社に一緒にいた時間軸からとっくに祓っていただろう。しかし、彼女はそんなことをしていないし、本当にそれで終わるのならば是非曲直庁からも指摘があっただろうと「勘ぐる」。実際に何をすればいいのかわからないからこそ白玉楼へ来たがゆえに、幽々子の提案も本当か嘘かすら判断がつかないのだ。だから迂闊にはできない。
もうひとつは、仮に本当だとしても、今度はその時点で史規と交わした約束を自ら破ってしまうことになる。これもまた彼女からすれば絶対と言っていいほどありえない。もし無慈悲に行動に移したとしても、隣にいる魔理沙が黙っていないだろう。
このことから、幽々子の発言が本当であっても嘘であっても、霊夢の回答がYESであってもNOであっても。つまるところ「史規を祓えない」という強制ルートに陥る形となる。では、これを前提にして。そもそもこれまで語られてきた「異変」とは何なのだろうか?
まずは「史規の魂(異変の火種)」という存在自体が消えないので、「異変として認定された幻想入り」は現在進行形となる。しかし、幽々子はなおここで「異変を起こすのは~」と発言している。起こすということは=まだ異変は起きていないということ。っとなれば、もうひとつ何か異変が起こると想定される。それは何か。前述のことをそっくりそのまま素直に解釈すればいいのだ。つまり・・・
「博麗の巫女が異変を解決できない(しない)異変」
これまで幻想郷のルールとして、異変が起きたら巫女が動き、全て事無く解決してきた。しかし、それに例外が生じてしまったら? 異変を赦すことになる。これは言い換えれば、異変の黒幕と共犯であり、元凶そのものであると否定できなくなるのだ。だから、「霊夢が」異変を起こすのだ。
そして・・・
次回、第32話「破戒」。
破戒とは、 戒律を破る ということ・・・
by makky_cys
| 2014-05-24 22:00
| レトスペ雅