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Makkyのあしたっていまさ!

cysmakky.exblog.jp

てきとーにまったり。主にSTGや東方を中心としたゲーム系雑記だよ。

雅な時間 白 Vol.9 (第35話「疎雨」)

-雅と私、レトロスペクティブな時間- 第36回

Makkyです。速さが足りない。
初見の方、詳細を知りたい方はコチラへどうぞ → http://cysmakky.exblog.jp/17382733

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レトロスペクティブ東方-雅-
 第35話「疎雨」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm23787239


※動画のネタバレを多大に含みます。
下記をお読みになる前に是非動画をご鑑賞ください。

1部を見直したい方はコチラから


2部を見直したい方はコチラから




前回までのあらすじ
八雲紫の出現。
彼女は友人の無謀を止めに来たと謂う。
白玉楼敷地内ではじまろうとしている衝突に、かの屋敷の庭師が介入する。
これにより博麗の巫女、白玉楼、妖怪の賢者による三つ巴が勃発。
均衡が破られようとした直前、巨大な隕石群と共に白玉楼の主がその姿を魅せる。
幻想郷の意志はなりふり構わない。
異変開幕と同時に、すでにクライマックスへと突入しようとしていた・・・。
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目次(読みたい項目をクリックしてください)
 1.あらすじ
 2.キャラクター a.幽々子&紫
 3.キャラクター b.魂魄妖夢
 4.キャラクター c.射命丸文
 5.雅な考察 a.スターウォーズ
 6.雅な考察 b.空を飛ぶ夢






あらすじ
白玉楼を脱することに成功した史規達。
しかし、それは"その場凌ぎ"にしか過ぎなかった。
宵闇の竹林を抜ける様子は、まさに闇雲に動いているかのようで。
呼声をただ頼りに、ひたすら進む。
それが答えなのかは、まだわからない。
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史規は魔理沙の魔法の箒に跨り、宙を高速滑走していた。
かつて、自分が見た"記憶の中の映画"、スターウォーズを想起する。
魔理沙とそんな他愛のない会話を交わしていると、雨が降り出してきた。
霧雨と疎雨のコラボレーションを堪能し、地上へと降り立つ。

 -急がなきゃならない

箒の利用運賃として魔理沙は史規から、「対価」を求めてきた。
それも彼女なりのコミュニケーションであり、優しさなのだ。
中有の道で手に入れた、「のびーるアーム」を躊躇いなく差し出す。
貰うわけでなく、"借りるだけ"。
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文字通り"貸すだけ"に留めた史規は、いつかまた"返しに来いよ"という意味を込める。
これから彼を"還す"為に行動する彼女たちに対し、この史規の行動はどこか儚い。
声を頼りに振り返ると、そこには寂れた小屋があった。

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一方、白玉楼では、身を潜めていた使用人達が先の落石による被害の修復を行っていた。
施された結界、妖夢による防衛があったにも関わらずその様子は凄惨ささえ感じる。
幽々子と紫はそこにいた。
怪訝そうな顔をする紫をよそに、幽々子は変わらぬ素振りを見せる。
「友人の無謀を止める」ために動く紫の意思は依然変わらない。
しかし、ここで幽々子のほうを止めてしまってはただの茶番で終わってしまう。
両者はそのことを理解していた。
そして紫は問いかける、「もし私が気紛れを起こしていたら?」と。

 -信じていたからかな

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表には出さないが、この二人だからこそ解かる信頼があった。
紫は幽々子を、幽々子は紫をそれぞれ「個」として、そして幻想郷の一員として。
彼女らは互いの存在を認めていたからこそ、それぞれ動くことができた。
それは霊夢や魔理沙と同じようなものであったのかもしれない。
ゆえに幽々子は「自分が止まる」ときは紫に本気で「止められたとき」だと語る。
幽々子の謂う"願い事"とは、かつて霊夢と史規が交わした"約束"にも似て。
これを受け、紫もまた踵を返す。
兎にも角にも結果的に史規達をここまで導くことができたのも紫の仕業。
その"夢の続き(Next Dream)"を彼女はまた"追う"。
紫が去ったあと、幽々子もまた赴く。
妖夢に白玉楼の留守を任せるが、「未熟」と云われた妖夢はここで決心をする。
彼女もまた主と共に、主人の身を重んじるが故に。
果て無き"夢"はここにも在ったのだ。

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降り注ぐ疎雨に打たれまいと古小屋にて雨宿り。
しかし、魔理沙の盛大なくしゃみだけで軋むような惨状。
束の間、彼女たちの前に一陣の風が過る。
その正体は、かつて紅魔館にて姿を見せた黒い羽の少女であった・・・
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前回の三つ巴から一転し、紅魔館編でも採用されたザッピングを起用。白玉楼組の"追う者"と、そこから脱出した霊夢ら"逃げる者"の二組の視点と二つのシーンをそれぞれ同時進行で映す。勿論、外見の状況だけでなく、信頼という糸で結ばれる彼女らの各々の思惑、心境をも垣間見せた。今回はそのスポットを幽々子と紫に当てる。自らの使命と立場において葛藤する霊夢に続き、今回は妖夢の持つ未練への断ち切り。前回の「断絶」の余韻を残す運びとなった。
タイトルにある疎雨とは、「まばらに降る小雨」を指す。傘をささなくても、ほどよく濡れずに、しかしながらほっとくとほどよく濡れる程度の優しくも冷たい雨。魔理沙の苗字である「霧雨」と意味は似通っており、彼女との夜空の箒ドライブにてこれらの"雨"はロマンティックな飛行を演出した。時間的演出効果も生み出しており、「急がなきゃな」というセリフと共に立ち止まってはいけない状況を、この雨でより一層拍車をかける。
これ自体に脅威はないが、かといって安心してはいけないという警告。また、ゲーム「東方緋想天」では天候システムとしての「疎雨」が存在する。スキルカード(各キャラクターの必殺技のようなもの)のレベルを一時的にMAXレベルにするという効果があり、そこをレトスペでは疎雨が降ったことで幻想郷の怒ゲージがMAXに達したという比喩とも受け取れる。




キャラクター

幽々子&紫
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白玉楼編を語る上では外すことのできないメインキャラであり異変の黒幕。二人は親友同士ではあるが、共同して異変を謀ったわけではない。それでいて幽々子も直接的に異変を起こしたわけでもなく、「招いた」というべきか。そのキッカケを作ったに過ぎない。幻想郷全体に影響を与えることは明確であったがゆえに、幻想郷を「創った」とされる紫には、あえて協力を促さなかった。勿論、紫はそんな彼女の行動を見透かしており、自分なりに霊夢らを導き、一方で抗ってもいた。親友のために行動するとはいえ、どっちつかずの立場を保ち振舞う姿勢はかつてのレミリアとパチュリーのような立ち振る舞いを彷彿とする。この"紅"と"白"の対比も今後の見所といえよう。


魂魄妖夢
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これまでと違い、妖夢へのスポットは比較的薄い回ではあったが、「幽々子に仕える」ことの本当の意味を彼女なりに答えを出し、その迷いを絶つ覚悟を決めるシーンは静かながらにして非常に流動的。なぜ紫に「未熟者」と云われたのかも、ここに直結しており迷いを捨てきった妖夢はさらなる心の強さを手に入れた。この主と従者という関係もまた、レミリアと咲夜のそれを彷彿とするだけに、3部予告であった妖夢との戦闘は熾烈を極めることになるだろう。


射命丸文
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今回の異変におけるジョーカー的立ち位置を取る天狗の新聞記者。直接関わらないといいつつも、1部、2部と全てに顔を出してきた彼女が、いよいよ3部でも始動。一体何の目的があって史規達の前に現れたのか? 彼女の動向は次回以降で判明する。



雅な考察

スターウォーズ
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ジョージルーカス監督の描く膨大なスペースオペラ。日本では1978年に初公開され、今なおシリーズは続いている大作サーガとして有名。何故、この作品の"記憶"を史規は持ち合わせていたのであろうか。史規の年齢層から考えると、仮に彼(の魂の発現)が「1歳」だとしても上映時期と微妙に時間軸をかすめる。なので、実際に"映画を劇場で観た"とは考えにくい。その証拠に魔理沙とレンタルの話があったことから、レンタルビデオサービスの概念が彼の記憶に宿っていると考えられる。現在では、ビデオ(VHS)という規格は市場からほぼ完全に撤退し、DVD&Blu-rayへと移り変わった。レンタルDVDサービスは2000年頃から開始されたと言われており、「レンタルビデオが幻想入り」したという発想も微レ存?
ここで、曖昧とされるのが「森林を抜けながら敵から逃げる」というシーン。確かにそういうシーンは過去のシリーズであった。しかし「箒のような乗り物」であったか? 実際はいささか箒とは随分とイメージの異なる乗り物であった。これがただのうろおぼえなのか、それとも別に要因があるのかは定かではないが、曖昧なものの日常体験のひとつに"夢"がある。続いてそれについて考察していく。



空を飛ぶ夢
史規のこれまでの体験上、彼は少なくとも「二度」空を飛んでいるのだが、少し違和感を感じた。一回目は気絶している最中、射命丸によって運び込まれているとき、そして二回目は今回での魔理沙との箒デートだ。久しぶりに顔グラが出たと思ったらしっかりと魔理沙に抱きついてまんざらでもない笑みを浮かべやがってチクショウそこ代われ!っというのも、若干の違和感を覚えたのには理由がある。確か彼の"記憶"では、高所恐怖症だったハズ。それが空を飛ぶことに恐怖を覚えないのは何故か?と考えたときに、これもひとつの"夢体験" だとすれば?という可能性が浮かんだからだ。以前の考察にて、この物語は誕生を待つ史規という胎児の夢だと述べたが、その説に便乗する形となる。調べてみると、どうやら「空を飛ぶ夢」には色んな種類があるそうだ。


1回目:射命丸との場合 → 空にふわふわ浮いてるような夢
 「現実逃避の表れ」
ふわふわと宙に浮いていて、何となく居心地が悪い。不安感がある様子を描く。上昇する(上に行く)という意思があるわけでもなく、ただ水平を保ち浮く様は、何となく定まらずに不安定な状態であるのだという。日常のことで気になっていること、困難を抱えていること。その事から逃げたいと無意識に感じる場合にこの夢を見る。総じて将来への強い不安という深層心理が根底にあるとされる。


2回目:魔理沙との場合 → 上へ上へと向って空を飛ぶ夢
 「目的を見つけ歩む姿勢」
上昇していくような飛空体験は、何かの目標を立てたり、目標に向かって計画している時に見るとされる。上へと空を駆け上がっていく深層心理はまさに上昇気流に乗っているような状態なのだ。とても調子が良く上機嫌で過ごせる予感もそこにあり、彼の見せた笑顔もそうした心の表れなのかもしれない。射命丸のときとは全く逆の深層心理であり、これまでの覚悟や決心を定めたあとの状態といえよう。それだけ恐怖は薄れたとも取れる。


共通項 → 異性と空を飛んでいる
 「性的欲求が高まっている」
性に関する社会的な制限や解放を意味する。いきなりすぎて破廉恥なようだが、これもまた霊夢に対して「女性」としての恋慕を抱いた意識の現れとも取れる。性的欲求とはつまり、生誕への願望でもあり、彼そのものが持つ、最も本能的な「生きる」ことへの執着。何故何度も還ろうと試みようとしたのか。それは理屈では考えられない彼なりの魂の叫びなのだといえよう。

半分言いがかりのようだが、なかなかこれで辻褄が合う。
"夢"とは曖昧なもの。史規の持つ"生前の記憶"は、そんな彼の出生を待つ母親の体験した記憶なのではないだろうか。っとなれば、"高所恐怖症"という"記憶"を持っていたのも、彼が実際にそうなのではなく、その親が高所恐怖症という可能性も生まれるのだ。史規がごく自然に魔理沙との箒デートに恐怖を感じなくなくなっていたのも、それが無意識レベルで露見されたのか。それとも呼声に対する恐怖すら感じなくなったことにより、彼なりの成長がそこにあったのかもしれない。恐怖を乗り越えてこそ己が夢を達成できる。

彼もまた"夢"を追う果て無き挑戦者だったのかもしれない。




次回、第36話「宿命」
突如として現れた風、射命丸文。その目的とは?!



Next Dream...





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by makky_cys | 2014-07-26 22:00 | レトスペ雅 | Comments(0)