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Makkyのあしたっていまさ!

cysmakky.exblog.jp

てきとーにまったり。主にSTGや東方を中心としたゲーム系雑記だよ。

雅な時間 Vol.1 (第1話「演舞」)

- 雅と私、レトロスペクティブな時間 - 第1回

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百万回のごきげんよう、Makkyです。

「雅な時間」では現在、
そして考察・解説していくカテゴリコンテンツです。
ご興味のある方、どうぞお気軽にお立ち寄りくださいませ。


  だが断る    →なら、ちょっと遊ぶ?





はじめに
東方Projectとは?

「上海アリス幻樂団」の手がける同人STGシリーズの総称。
登場するキャラクターがほぼ全て少女であり、
人間をはじめ妖怪、神、宇宙人あらゆる種族が入り混じる「幻想郷(げんそうきょう)」を舞台とした弾幕系STG。
二次創作の爆発的なヒットに伴い、
しばしば一般報道にも取り上げられるほどで最も多く世に産出した同人STGとしてギネスにも申請・登録されている。
決してアニメではない。
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幻想入りシリーズとは?
東方Projectのゲームの舞台である架空の世界「幻想郷」に外の世界の人間・人外が入り込み、
ゲームの登場キャラクター達と様々な体験をする作品の総称。
これは『「神隠し」という形で人が幻想郷に迷い込む』という、
公式の設定の二次創作発展版という位置付けとされており、
「幻想郷に行った人の体験を具体的に描く」というコンセプトが形作られた。
その趣旨の作品の全てを幻想入りシリーズとして纏める。
便宜上、何番目の作品なのか?を表す際に「~人目」という表現を使うのも特色。
これは神隠しにあったのがその人で何人目だったのかを指している揶揄表現。
幻想入りするものは様々で、一般人、作者の投影、版権キャラクターのクロスオーバーなど多岐に渡る。
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「レトロスペクティブ東方-雅-」とは?
tokati0755氏が製作・監督を務める幻想入りシリーズ最新作(543人目)。
独自の解釈のもと幻想郷の世界を大胆にアレンジ、かつ繊細に描く。
サウンドノベル形式で物語が進み、
ただのテキストだけに留まらず、
映像、音楽を巧みに駆使し「観て、聴いて、読んで、考えて」を楽しめる作品に仕上がっており、
作中でのシナリオ、イラスト、CG加工も作者自らが手掛けてあるためヴィジュアルノベルとしての性質も強い。
12月2日より投稿されたばかりで、毎週日曜夜10時には各話投稿予定。今後の期待が臨まれる。
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前置きはこのくらいにして「雅」について語っていこう。

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レトロスペクティブ東方-雅-
 第1話「演舞」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm19490699

※動画のネタバレを多大に含みます。
下記をお読みになる前に是非動画をご鑑賞ください。



登場キャラクター
まだ本編がはじまっていないので1話~OPで判明しているキャラクターのみに着目していこう。
OP主題歌はレトロスペクティブ京都アレンジの「あの空の彼方へ」
奇しくもレトロスペクティブ繋がりというのがニクい。
主要メンバーの簡単な紹介とそのセリフがいくつか掲示されている内容となっている。
セリフの内容は東方キャラ同士の会話とは思い難いものが多く、
おそらくほとんどは史規に対して発せられるセリフで構成されているのだろう。
作中でこれらが使われるとなると、もうそのへんの伏線は出来上がっているのだろうか。


博麗霊夢(はくれい れいむ)
東方Projectにおける主人公。
もちろん雅においてもその立ち位置は揺らがない存在となるか。
他世界と幻想郷の境界と結界を守る博麗神社の巫女さん。通称紅白。
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「私は何処へも行かないわ」

案外、霊夢の性格を考えると「迷子にならないようについてってあげる」とかそんな些細なところからかも。
わりと冒頭から使われるのでは? 自然体である霊夢らしいセリフである。



霧雨魔理沙(きりさめ まりさ)
霊夢に並ぶもう一人の主人公。
作中ではまだ登場していないが、レミリアとの対峙シーンはすでに構成としてあるようだ(10:12)。
独特の喋り方が特徴で蒐集癖のある普通の魔法使い。通称白黒。
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「私は、抱え落ちはしない主義なんだぜ」

抱え落ちとはまた面白い。元々STG用語であり「ボムを残した状態でミスしない」という意味の言葉だ。
東方は確かに弾幕系STGであるが、それはあくまでゲームでのお話。
この幻想入りではどのようにこの言葉が使われるのであろうか。
それと霊夢と史規と一緒に3人で並ぶイラストもOPに収録されており、
やはり主役同士一緒に行動することになるのだろうか。



史規(ふみのり)
本編での語り部兼、雅における幻想入り視点での主人公。
まだ全身像やフルネームは公開されていないが、
OPの一部(9:18、10:43)でその存在を確認する限りでは、ごく普通の青年にみえる。
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「ただ、帰ることを願う」

霊夢と行動を共にしているようだが、彼を取り巻く物語はどのようにして描かれていくのか。
様々な思惑を胸に決意の表れがみてとれる。



アリス・マーガトロイド
霊夢との戦闘シーンでその存在感を見せ付けた。
人形を使役することのできる魔法使い。通称七色。
何故、霊夢らと戦うこととなったのか今後の進展に注目。
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「本気を出して負けたら後が無い。まるで、私と同じ」

この「負け」を指すのが件の霊夢vsアリスとの勝敗を意味するのか、また違うものを指すのか。
「私と同じ」ということは少なからず、
アリスは何かに一度負けて後が無い状態を強いられた経験があることとなる。
史規サイドだけでなくアリスの立ち位置にも注目したくなるセリフだ。



十六夜咲夜(いざよい さくや)
レミリアを主とする紅魔館(こうまかん)に仕えるメイド長。
時間を操る程度の能力を持ち、静止した時間の中を自由に動くことができる。
ナイフの手捌きも超一流。
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「時間は有限です。―例外を除いて」

時間を操ることのできる彼女ならでは。
含みある言い方であるが、映像と音楽による演出効果に期待できる作品だけに、
作中での時間停止はどのようにして描かれるのかにも注目していきたい。
細かいところでOPの一瞬のシーンではいわゆる赤眼になっている(10:22)。
これは彼女が能力を発動した際の合図でもあるのだ。
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射命丸文(しゃめいまる あや)
「文々。新聞(ぶんぶんまるしんぶん)」を発行する鴉天狗。
常に飄々と振舞っており、どんな厄介事にも首を突っ込みたがる性格。
丁寧腰な言葉使いではあるが、狡猾さゆえの言動でもある。
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「未練がある人は、諦めが悪いものです」

物語の進展に連れて、思い残すこと。
そういった悩みの描写も用意されているのではないか?と予感させる。
その上で彼女はどう絡んでくるのだろうか。



パチュリー・ノーレッジ
紅魔館内にある巨大図書館の主。
表情を表に出さず、口数こそ少ないが、根暗無口でもなく喜怒哀楽はハッキリしている。
レミリアとは旧知の仲であり、図書館からあまり動かない。通称パチェ。
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「何処にも載ってない事は、知らなくていい」

背景の一部には緋想天での図書館ステージが使われていた。
普段、図書館から外出しない彼女との接点を考えると、史規一向は紅魔館にも訪れるのだろう。
幻想郷からの脱出に必要な手掛かり探り、そう考えると知識の塊である彼女のところへの訪問はある種必然か。



魂魄妖夢(こんぱく ようむ)
幽々子を主とする白玉楼(はくぎょくろう)に仕える庭師。
半人半霊の存在で、常に自分の分身である半霊と一緒に行動する。
二人揃ってもまだ半人前。
OPを観る限り霊夢との対決シーン(10:18)もあるようで、
それぞれがどのような経緯で対決することとなるのかにも期待。
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「寄る辺無き者と呼ぶのなら、それも良いでしょう」

寄る辺無き者(よるべなきもの)とは頼みにして身を寄せる人や、場所が存在しない、
即ち困ったときに誰にも頼れず途方に暮れる様を指す。
妖夢がそれにあたるのかそれとも史規に対して発言したのか。
後者であるとすると文の発言にあった未練といった言葉と何らかの関わりがありそうにも思えてくるようだが…
はたして。



レミリア・スカーレット
紅魔館の主で、永遠に幼き吸血鬼。
気高き存在であるが、幼きゆえか言動にとても若干の難こそあるものの、
決めるときは決めるカリスマある500歳児。通称レミィ。
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「踊りましょう?大丈夫、食べたりしないから」

彼女との舞踊、そんなシーンも用意されているのだろうか。
あるいは1話のタイトルが「演舞」であることからこの作品では、
いわゆる弾幕ごっこ=舞という表現を使っているのかもしれない。雅だしね。
そうなるとOPでの魔理沙との対決シーンのことを指し、魔理沙に対しての発言となる可能性も?



西行寺幽々子(さいぎょうじ ゆゆこ)
白玉楼の主で、霊界を管理するお嬢様。
人間であった頃から死を操ることができ、
幽霊になってからもその力を引き継ぐが、生前の頃の記憶は持ち合わせていない。
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「きっとここを好きになれる。私が保証するもの」

「ここ」とはどこを指すのか。
彼女の立場からすれば白玉楼のことを指すのだろうが、
霊界そのもの、もしくは幻想郷全体を指すとも考えられる。



八雲紫(やくも ゆかり)
幻想郷の賢者。
「スキマ」という能力を使ってあらゆるものの境界をいじることができる。
神隠しそのものとも言われており、此度の幻想入りにも大きく関わっていると思われる。
幽々子とは生前の頃からの友人。
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「まだよ。まだ・・・帰さない」

「帰さない」と明言していることから、やはり此度の幻想入りも彼女の仕業だろう。
何故、このような事態を招いたのか。彼女の存在は当然ながらはずせないようだ。







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記念すべき第1話のタイトルは「演舞」。
霊夢とアリスの衝撃の弾幕対峙シーンより物語ははじまる。
一体なぜこのような状況になってしまったのかはまだわからないが、
至るところに散りばめられたキーワード=「帰る」ことを強調していることから幻想郷からの脱出を試み、
霊夢と共に行動しているのだろうか?
OPの最後には霊夢と史規の後姿が映され、その決意の表れを表現しているかのよう(10:43)。
肝心の史規の素性がまだ不明だが、
霊夢のことを「博麗」、霊夢からは「史規」と名で呼び合っていることに対し、
アリスにとっては「外来人」であることから、少なくともアリスとの関連性は薄いようだ。
作中でも「敵として現れた」といっているのも気になるところで、
どちらが正義でどちらが悪なのか。今だ真相は謎である。
同時に「ケリをつける」(5:48)とは、
はたして勝敗の結果だけを指しているのかにも注目していきたい。

このように1話では疑問だらけが多く残り、何が起きているのかわからない。
一体何がはじまるんです?という布石だけがやたら強調されている印象を受ける。
おそらくそういう「掴み」なのだろう。
このような事態になった原因そのものは、確実に2話以降で明かされるだろうし、
霊夢vsアリスの勝敗結果も気になって仕方がない。
嬉しいことに毎週日曜配信を予定しているようなので、次の日曜日がすでに待ち遠しい。

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      音と映像の魅せ方。
これが「雅ぶ(みやぶ)幻想入り」だ!      

本作品は幻想入りシリーズでありながら、
ただテキストとイラストでの進行だけでなく過剰ともいえるエフェクト、音楽とのリンクを最重視している。
シナリオは確かにやや癖が強く、人を選ぶようなものではあるが、
それを補って余るほどの演出技術はサウンドノベルテイストながら観ていて楽しく、
それでいて飽きさせない。
今回でのアリスとの戦闘シーンに使われている 「Demystify Feast」 は、
原作では東方萃夢想(とうほうすいむそう)でのセミファイナルステージでの専用曲。
誰のテーマでもなく、単純に戦闘曲として用いられているのが特色。
知名度こそ低いもののイントロからサビに突入する盛り上がりは特に激しいものとなっている。
作中ではサビに突入するところでピッタリ霊夢のアップに切り替わり、
2ループ目も同様の手法が施されているなど曲と映像との尺合わせが実に見事。
最後のピアノ奏でる余韻部分でもフィードアウトしつつ 「ただ、帰る事を願う」 と占めている。
この曲に合わせてシーンを展開する手法は、STGにも多く取り入れられる傾向があり、
元々が弾幕系STGである東方Projectに対する作者なりのリスペクトではないだろうか。
この手のメッセージ性を受け取っていくのも楽しみ方のひとつだ。
幻想入り自体が東方作品として亜種な存在である風潮な中、
そうした作品を通じて拘りを見せ付けてくれるあたり、作者なりの「粋」なのだろう。
「雅ぶ」とはそういうことなのだ。
OPでは歌詞の中に「♪流れる雲に~」の部分で、流れる雲の描写などをさりげなく混ぜている(10:12)あたりもイカす。
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次回、第2話「博麗の巫女」
霊夢にスポットを当てた話となりそうだ。


※2023年1月9日修正。

by makky_cys | 2012-12-08 03:13 | レトスペ雅

by makky_cys