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Makkyのあしたっていまさ!

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てきとーにまったり。主にSTGや東方を中心としたゲーム系雑記だよ。

雅な時間 白 Vol.13 (第39話「誰が為」)

-雅と私、レトロスペクティブな時間- 第40回

Makkyです。
半年ぶりの更新です(白目)


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レトロスペクティブ東方-雅-
第39話「誰が為」




※動画のネタバレを多分に含みます。
下記をお読みになる前に是非動画をご鑑賞ください。
PCブラウザ、またはスマホ横画面での閲覧を推奨しています。




第1部(人形師編)を見直したい方はコチラから↓



第2部(紅魔館編)を見直したい方はコチラから↓









前回までのあらすじ
射命丸の "写真" より映し出されたもうひとつの真実。
輪廻転生の環を穿つのは果たして。
目的の場所を眼前にして、背には迫り来る幻想の淵。
幻想郷を舞台に、各々は誰の為に戦うのか。
あらゆるすべての行動に意義を見出していく。
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今回のあらすじ
本編動画をどうぞ。

今回からあえてあらすじはここで記述しません。
以下はネタバレ満載なので動画で確かめてくださいね!



なんで、そういう方針にしたのか?
ここはハッキリ説明しておかなければならないと思ったので前もって書いておきます。

理由は2つ。
1つ目は、これまで本編がリアルタイムで投稿されていたのに対して、
こちらはすぐに追っかける形で次の展開の予想も込みで考察に特化させていた点。
本編が既に完結したので、本編内に触れる考察部分はいささか薄れると思った次第。
考察するまでもなく答えがある程度明確になってしまっていますから。
二番煎じみたいになっちゃうんですよね、どうしても。
ただ、考察をそもそも辞めるって意味じゃありません。独自の解釈・考察は続けます。
それは受け手として至極当然の楽しみ方のひとつですし。
決して蛇足にはならないと思うんです。

2つ目は、本編を見なくてもこちらの記事でほとんど補完できてしまう充実度があった点。
あらすじにおいてはほぼまんま動画の内容や流れをテキストに書き下ろしていたので、
「静止画でみるレトスペ」って感じになっていたんですよね。
「レトスペはやはり動画できっちり観るべき」と自分が思っているので、
そこに多大なるリスペクトを今一度見直すとともに、
同じ「作品を知る」という動機ならば「動画を観る時間に重点を置いて欲しい」という狙いもあります。

以上2つの要因から、考察・補完というよりかは動画ありきのアーカイブとして残したほうがのぞましい点と、
次回からCS(クライマックスシーズン)に突入するのもあって、
エンディングまでブログでのあらすじはあえて伏せたほうが良い(動画による初見のが感動は増す)という想いと、
自己解釈から、この方針に判断が定まりました。
その分、逆にあらすじ補足や考察部分で薄れていた自分自身の素の感想をもっと全面に出して、
一視聴者としてのストレートな気持ちを出したほうが、このブログらしいかなとも思った次第です。
それは、ニコ動内であまりコメントをしないで「観ることに集中」していたユーザーだったのもありまして。
つい、見惚れてコメントしてなかったんですよねこれまでも……。
云わなきゃ伝わらない、書かなきゃ残せないって気付きもあって、
ならばこのブログで丸ごとその分を返上できたらいいかなーって。
そういう些細な理由も含まれます。
だから、場合によってはワーキャー五月蝿いです(笑)





っというわけで早速感想です。
これまでとうってかわり、少々長めの構成。

 A:冒頭の是非曲直庁
 B:主役と紫との視点
 C:人里での攻防
 D:冥界組と前の史規による視点

今までならCパートで終了し、次話へ…って流れだが、今回はそのままDパートまで用意。
それぞれの視点で、幻想郷全体に起こった状況を我々は激流のように目の当たりにしていく。
最終決戦を前にして「開始」を予感させるCGで堂々のフィニッシュ。
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『21分19秒』という長さはこれまでの1~39話の中でも歴代1位の最長っぷりは驚き。
白玉楼編の主要キャラクターは勿論、
久方ぶりとなる顔ぶれも出演するなど、各々の思惑も交錯する回となった。
紅魔館編の『紅蓮』でも、こういった各キャラごとの『誰が誰の為に』という部分は色濃かったが、
やはり白玉楼編でも、そこは超重要といったところ。レトスペの醍醐味のひとつだよね。
そうした一面を先に "魅せた" 上で、いよいよ白玉楼編のボス戦へと突入する導入回。
当時のリアルタイムでは、残りの40話から44話まで全て整うまでに、
39話投稿日からだいぶ時間が経過してしまったが、中身そのものは実質的にノンストップ。
ちゃんと、ラスボス前のセーブ取ったか!? 装備は大丈夫か?!
っていうRPGのお決まり的なアレを作者が用意してくれたと思えば、なんてことはない。
ウソですすっげぇ待ち遠しかったです
それだけCSは凄いのだ!(語彙力を失う)

ラストを飾った霊夢と史規の「立ち向かう」CGは、
過去の「雅な時間」で一部先行公開したものが、ようやく正式にお披露目された形にもなる。
ここまでの構成がすでにあの段階でできていたってことを裏付けるシーンだ。
初見でこのCGが出たときはちょっと感極まってウルッときたし、ゾワっと鳥肌たった(笑)
見所はそれだけじゃぁない。八雲紫(真)の登場、チルノ&アリスの再来などなど。
これまで追ってきたファンなら「おっ!?」ってなるシーンの連続もまた39話の魅力。
ひとつずつ補足していこう。
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映姫の「悔悟の棒」
かいごのぼう。「罪」と刻まれた笏(しゃく)の一種。
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この棒に対象者の罪状を書き記すと、罪の重さによって笏そのものの重さが変わり、
罪人を叩く回数が決まるといわれている。
映姫が常に携帯している閻魔グッズのひとつ。
その罪の重さに上限はなく、対象者の罪が大きければ大きいほどずっしりとくる。
今回は幻想郷のルールを破戒するに至るほど罪が霊夢に齎されたため、
その重さは計り知れない。
それでもなお「片手」で持ち続けられているのだから、
映姫の握力は尋常じゃないものと思われる。
霊夢が己自信で罪を贖わなければ、
映姫の手によって少なくとも543回は叩かれることになったのだろうか?(震え)
そのために是非曲直庁から直々に霊夢の下へ赴くこととなった。
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小町と同伴
作中では触れられていないが、
死神・小野塚小町は職業柄、魂を三途の川から彼岸へと渡らせる水先案内人である。
四季映姫と同伴するのは上司・部下という間柄というのもあるが、
護衛も兼ねて、彼女本人の持つ「距離を操る程度の能力」に帰依する。
いわば、映姫の移動手段。文字通り "手足となって働いている" というべきか。
是非曲直庁(地獄)と彼岸は道筋で線でこそ繋がってはいるが、白玉楼(冥界)からは遠い。
現場に一刻でも早く到達するためには、小町の能力は不可欠といえるだろう。
また、本来死神は高位の神として位置しており「現世に彷徨う魂を冥府へ導く」という役目がある。
此度の異変においては幽々子とはまた違った、
魂の運び屋として舞台へ降りたと考えてもおかしくはない(後始末的な)。
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八雲紫(真)
通称「幻想の淵と化した紫」。
まさにTheボスキャラとなって再臨した八雲紫の真の姿。
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とはいってもただの私服モードとかいってはいけない。
ラスボスはやっぱり変身しないとね。
これまでの道士服とうってかわって、より女性らしいドレス姿に。
いよいよ介入せざるをえなくなり、八雲紫本人として完全に舞台へ降り立ったというべきか。
幻想郷側の妖怪の賢者として立ち振る舞っていた彼女ならではの覚悟をも背負う。
霊夢らを追いかける間に、お色直しという乙女っぷりにとても興奮しますね…。
スキマも普段のものと違って、出目金のようなギョロちゃんは見るものに畏怖を与える。
鋭い眼光と冷たい眼差しも含めて、一見して恐怖の対象でしかない紫(真)。
しかしながら、マジメに分析するとこの変身も彼女なりの遊び心と優しさからあると捉える。
その理由として、白玉楼での一戦では「まだ足りない」として霊夢と対峙することを拒んだが、
状況が一変し(=一定条件が整った)、霊夢らと対峙することで彼女らの罪を和らげようと試みる。
これは「還す」、「還さない」という小さな異変の領域を飛び越えた行動で、
幻想郷側の確固たる存在として立ちはだかり、
それでも尚意志を真っ当させるのであれば或いはという理念に基づく。
「八雲紫を倒す」という最も解りやすい異変解決の手段として、自らをそのノルマとして課した。
っていう言い方がしっくりくるかな。そのために化したのは「見た目的にもわかりやすい」から。
言ってることと、やってることが常人には理解できないレベルにある普段の彼女からすれば、
この行動は幻想郷のためという前提を含んで、完全に他人の為である(タイトルに由来)。
ただ、彼女からは決してその真意は見せないし明かさないだろう。
徹底して「敵」として立ち振る舞うこと、そして手加減せずに本気を持ってのぞむこと。
いつぞやのアリスのように、紫もまた対等の目線でこの境地へと辿り着いたのだ。
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変貌時の「ネクロファンタジア」は最高にかっこいいですよね!
ボス戦開始って雰囲気がゾクゾク。



魔理沙とのハイタッチ
突然だが話をしよう。
私は東方Projectにおいて、魔理沙が一番の推しなんだけども、
そのキッカケを作ってくれた一要素に無印版「レトロスペクティブ東方」が一躍かっている。
まだ東方の世界を知ったばかりで数々の作品、登場人物、楽曲などあらゆる情報を得るために、
当時のニコニコ動画を漁ってました。
特に楽曲版「東方緋想天」がお気に入りで、原曲にもハマってたんですよね。
あまり数のなかったアレンジ版がほかにないかと検索していた頃、
ちょうど、無印版「レトロスペクティブ東方」のタグに東方緋想天がつけられていたので鑑賞。
それがこの魔理沙とのハイタッチシーンなんですよね。
そのとき結構見受けられた黄昏フロンティアの立ち絵を使った紙芝居的な二次創作が目立ち、
この作品もそのひとつなのだろうなと、とりあえず観ることに。
流石にいきなり39話で話もなんもかんもわからずに、
ただひたすらどんな感じで楽曲が使われるのかなと待機してたんですが…。
この作品、思った以上によく動く。それと音や描写の使い方が巧みで、
わからんなりにこの話自体、もっとよく知りたいなと感じたんです。
これが私とレトスペとの出会いであり、取っ掛かりでした。
何故か40話、41話とそこから先の話を無意識に追ってみると44話が最終回とのことで。
そのスタッフロールで過去回の楽曲とか色々情報が載ってたんです。
とはいえいきなりエンディング観ちゃったし、自分にスッキリしなかったので、
なんでそうなったのか知りたかった。ここは一度1話から見直してみるか…ってなったのが始まり。
改めて最初から辿って、再度39話に辿り着いた頃。
この主人公の「繰り返し」という道筋や、魔理沙に思い描いていたキャラクター像が、
その時の自分と凄くフィーリングしていたんですよね。
この不思議体験がわけわからんなりにこの作品に触れたことと、
わけわからんうちに幻想入りしてしまった主人公との数奇なリンク。
そして、二次創作でありながら魔理沙像の同調性。決して公式作品じゃぁないんだけども、
あたかも『ひとつの公式派生作品』のような映画的な物語性に惹かれてしまい、
2度目の最終回を迎えるときには、自然に涙している自分がいて驚くばかり。
リスペクトするに至るまでの熱量をレトスペは持っていたんです。
そこから、まぁ色々あってこの「レトロスペクティブ東方-雅-」、
そしてこのブログに繋がるんだけども。それはまたいつかお話します。
中略。なので、数年の年月を経てまたこうして「雅」で魔理沙とのハイタッチ、
そして東方緋想天の奏でるシーンを再度「目の当たりできた」ことは自分にとってとても感慨深く。
このときの史規、霊夢以上に私自身も「胸が熱かった」し、
「この時を絶対に無駄にはしない」ってテキストは、本当にその通りだよな…と想いを馳せたほど。
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長くなりました。解説します←
このハイタッチ。実はここから先のある伏線にもなっていて、それは43話で昇華されます。
そのときになったらまた改めて補足しますが、とにかく魔理沙の良さがとことん伝わる。
この楽曲の入り方、この状況からして普通なら『死亡フラグ』といってしまっても差し支えない場面だが、
魔理沙はそんなものを吹き飛ばすかの如く、「ここでお別れって思ってるから、そういう顔になるんだぜ」
と笑顔で応える。
『お前のほうこそなんて顔してんだよ……』ってつい視聴中に言葉として漏らしてしまったほどに、
この時の魔理沙はたまらなくかっこいい。
可愛くて可愛くて可愛くて可愛くて可愛いのに可愛くて本当はか弱くて非力などうしようもない存在なのに。
こんな子が!かっこいいんですよ!!かっこよく映るんですよ!!!心強くって!!!
頼りになるくらいの強さを持ってるんですよ!!!守ってあげたいくらいなのに!!!
守ってくれる側にいてくれるんですよ!!!!!!
魔理沙好きの私がそう感じたのだから、その場にいる霊夢や史規が一体どんな想いで…!
どんな気持ちであそこから駆け出したのか!!そんなの云われんでもわかりますよ!!!
だからこそ「無駄にしない」んです!!!
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この説得力と信頼度は作中でもピカイチですね。そしてやっぱり「誰が為」に繋がります。
もうちょっと踏み込んでみると、この前にあった魔理沙との夜空箒デートの場面を思い出してもらいたい。
あのとき、史規からパクった借りた「のびーるアーム」の存在を。
あれを魔理沙がパク持っている=預かっている以上、
『いつかまた取り返しに来い』という彼女なりのメッセージが含まれていたんじゃぁないかな。
史規もその心意気を汲んで「貸すだけ、だからな。」と返していた。
この異変は終わらせるけど、その先は終わらせないという意思疎通があったからこそ、
紫(真)を前にして、たった一人で背中に託したんだとしたら熱いですよね。
むしろ、そうであってほしいと願いたいところ。
作中では深く言及されてないけれど、自慢のミニ八卦炉のやりとり以来、
史規と魔理沙の間には霊夢でさえ警戒した「信頼と友情」がしっかり芽生えていたんだと思う。
もちろん、霊夢も霊夢で史規に起きるその先を見据えていたこと、
魔理沙がそのことに傷ついて欲しくないという一心のために警戒していたんだけれども。
その友情は、霊夢も気付かぬ以上のものとなって。
魔理沙はきっと大丈夫だなって直感できたほどに。
あの無言の駆け出しには、それだけの熱意がこもっていたのは間違いないだろう。
霊夢も魔理沙のために走る。史規のために走ることが魔理沙のためにもなるのだから。
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人里と妖怪
人里は第4話「宣告」以来。
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もともと妖怪存続の為に、「妖怪が人間を襲う」事が重要視されている幻想郷内で、
人間が命の危機をあまり感じずに生活できる数少ない地域である。
妖怪が現存するためには人間の持つ "心" が必要不可欠なので、人間の種を残す意味でこの場所は存在する。
一見して人間のためにあるようで、実は妖怪のためにも存在し、機能しているのだ。
その暗黙の了解のひとつに「人里への妖怪の必要以上の侵入はご法度」とある。
ただ立ち入ることはある程度許されているが、人里の人間相手に襲うことは総じてNGだということ。
また、人里の人間が妖怪変化してしまうことも「赦されていない」。
これは人間と妖怪のバランスと拮抗を守るために定められた規律のひとつ。
その逆も然りで、人里を離れた場所であれば「妖怪は人間を襲うことを許される」。
だからこそ人間が迂闊に人里から出ないようにと注意を促されている。
お互いのテリトリーは尊重しようっていう価値観だ。
実力のある妖怪たちは人里に訪れる際には律儀にも人間に化け、妖怪と悟られないように振舞っている。
実際に、妖怪客相手の商売も行われているようで、堅気とヤクザの共存する街みたいな印象すらある。
この人里の管理も「博麗の巫女」の役割であり、人々とのコミュニケーションの一貫として霊夢は時折、
人里に "買出し" という名目で訪れる。
勿論、緊急事態に陥ったときには即「博麗の巫女」出動!なのだが……。
此度の異変の余波を受け、ついに制御の利かない低級妖怪による人里侵入が発生してしまった。
人間の力では決して抗うことのできない妖怪相手に長老達も「博麗の巫女」の救援にかけるしかない。
それを起こした要因が「博麗の巫女」によるものだというのも皮肉な話だが。
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「破戒」により、今まで守られていた規律も破られるかもといった描写がまさにここだ。
幽々子も指摘した、「幻想郷はなりふり構っていられない」やり方がいよいよ如実になったといえる。
ただし、人里を襲来した妖怪達も決して人里そのものが目的ではない。
その先にある異変の火種たる存在、その排除のみを本能的に迫る。
その火種の道筋にあった、人里はあくまで通過点にしか過ぎない。
彼らもまた自分たちのため、そして幻想郷維持のために「博麗の巫女」に懇願しているのだ。
今の霊夢が適任でないのであれば、「換えれ!代えれ!変えれ!」と嘆いているかの如く。



妖精の特質
妖怪や人間とは別に幻想郷のいたるところに生息する種族。
体長は一様に小さく、掌に乗る程度のサイズから、
大きくとも十と満たない人間の幼子程度しかない者が殆どで、もちろん例外もいる。総じて可愛い存在。
自然から発現しているため、様々な個体が存在するが、共通項として羽らしきものが生えている。
見た目とは裏腹に自然とほぼ同一視されていることから、生きている年月はかなり長い。
あのチルノでさえ、60年以上生きていることは明確にされている。
通称、「大ちゃん」と呼ばれる大妖精はチルノの仲良し妖精で、普段から遊んでいるようだ。
小ささがウリの妖精でも、大妖精はかなり大きい部類で例外枠の一人なのは確かだろう。
彼女らの遊び=いたずらは人間にちょっかいを出したり、小動物と戯れてみたり……
とにかく仲間内で面白いことをすることに尽きる。大妖精と戯れてみたいです
人里を守ろうとしたのは大妖精がチルノに助けを求めたことにある。
人間が被害にあってしまっては、自分らがいたずらをする相手がいなくなる。
それは妖精側にとっても死活問題に繋がるからだ。
とはいえ、彼女らに死という概念はあまりなく、半永久的に生き続けることができる。
不老不死とはまた違い、自然が残っている以上は死滅しないといった形。
一時的な死(消滅)はあるが、またすぐに復活してしまう生命力を持つ。
間柄では「一回休み」と呼び合っているようだ。
実際にチルノは一度霊夢と対峙した際に、その一撃で屠られたが、数分後には復活していた。
大妖精もまた、チルノが「さいきょー」であると信じているため、
危ない橋を渡ってでも、彼女なりにその信念を貫こうとした。
「一回休み」で済むから大丈夫とはいえ、その直前には恐怖と凄絶な痛みを伴う。
誰だって痛いのは嫌だ。しかも戦うことには臆病そうな大妖精がそれを盾にしたのだから。
基本自分本位の妖精同士が自己犠牲を払ってでも誰かの為に行動できたのは "大きい"。
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アリスの責務
チルノ達を救う形となった一斉射撃。
その「助っ人」はかつてない衝撃と驚きを我々視聴者に叩き付けた。
紐使いに更なる磨きをかけ 
"人形師" アリス・マーガトロイドが帰ってきたァーーーーーー!!!!
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アリス帰還についガッツポーズを取る視聴者の図

一体召還だけでも十分霊夢と互角以上に渡りあったあの上海人形を数体同時に操り、
一瞬にしてその場の妖怪全てを塵と化した圧倒ぶり。
助けられた大妖精もおのずと安堵と感動から涙するほどである。
道こそ違えたが、霊夢たちの行く末を自らで持って見届けたアリスは、
今度は霊夢たちの為に人里を護る側と立つ。
「面倒なことを嫌う」インドアタイプではあるが、人間に対する理解度と友好度は高く、
人里には人形劇などを披露するなど、魔女でありながら人間と交流すること自体に抵抗がない。
また、住まいの魔法の森と人里は隣接しており、「助けることができた」ことを放棄して、
「助けなかった」という行いは彼女の性格からしても良しとせず、
ますます妖怪跋扈を放っておけなかったのもあるだろう。
何より、少なからず此度の異変に携わった者としての責務として、その尻拭いを買って出たといったところ。
人里を護るという点において「最も効率の良い」やり方として、チルノとの共同作業を選んだ。
一度手駒として扱ったチルノを前にしてまで、今度は対等に並ぶことでその目的のために振舞う。
本来、幻想郷のルールを破られた場合、八雲紫や是非曲直庁が動いてもおかしくないのだが、
当の本人達ももっと重要な場面に立ち会っている最中である。
この人里の状況もおそらく察してはいるだろうが、そこにチルノとアリスが参上したことで、
彼女たちに任せることにした=それで十二分に足りうると考えているだろう。
同時に人里の人間達を前にして、「妖怪から人里を救ってくれたのが妖怪側にいる妖精と魔女」という事実は、
人間である霊夢が対処する以上に、異変後の「人間が妖怪に抱く邪念」を和らげられる可能性に着目。
しかも妖怪への畏怖は依然変わらないので、まさに一石二鳥どころか三鳥なのだ。
ほどよく人間が妖怪に畏怖を感じることは、妖怪にとって都合が良いが、
だからといって妖怪はやはり悪=即刻退治すべきという行き過ぎたイメージが浸透してしまうと、
それもまた人間と妖怪のバランスは危うくなってしまう。
なので、「妖怪の起こした騒ぎを妖怪側に取らせる」という構図は色々都合がいい。
敵役者から、適役者へ。立場を"変える"アリスの真骨頂がここで垣間見れるぞ!
かっこいい!麗しい!アリス!!やったー!!!!!!!
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迷いを断ち切る白楼剣
最終目的地「西行妖」の下で待つ冥界組。
ここに馳せ参じる前より先に。白玉楼を出たときから既に妖夢の迷いは消えていた。
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彼女自らが発した「もう迷いません」と幽々子に向けた眼差しは、
これまでの妖夢になかった屈託のない朗らかなものである。めっちゃかわいい
おそらく彼女本来の顔がこれだろう。心に全く淀みがなく、従者として、そして剣士としての有様。
白玉楼で迷いを断ち切るために史規へと向けられた白楼剣。
それを持つ者にかつて迷いがあった。
しかし、今は違う。持つ者に迷いがすでになくなった今、剣は本来の輝きを取り戻す。
誰の為に戦うのか、誰の為に剣を振るうのか。
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「斬れないものは、余り無い」。
この言葉の意味は深い。「斬れないものは、あんまりない=斬れないものもある」といっていた妖夢が、
例え斬れないものでも余すことなく斬る(斬れる)という確信めいた決心が見て取れるからだ。
斬っても未練を残さない。未練という輪廻をも断絶する覚悟。
主人のために、還らぬ魂のために。







雅な時間

Endless Night
今回着目するのは、第三部開始(27話)から起用されたエンドクレジット音楽「Endless Night」。
元はパチュリー・ノーレッジのテーマ曲「ラクトガール~少女密室」のアレンジボーカル曲で、
「レトロスペクティブ東方-雅-」でもすっかり定着した感のある、サークル:FELTさんの名曲のひとつだ。
なかなかどうして、その歌詞のひとつひとつが作中の史規に当てたテーマ、
そして物語のシナリオにもピッタリなフレーズが盛り沢山なのである。
本来、クレジット曲というのはあまり注目されないものだが、
レトスペの楽曲に対するリスペクトはそれだけ凄まじい。
せっかく作者から与えられた、この囁きにも似た小さなメッセージを静かに耳を傾けてみようじゃぁないか。
ちょっと特殊な記事になってしまいますが是非、楽曲を聴きながら読んでみてください。
※歌詞に関しては著作権保護のため「引用」しての掲載となります。ご了承ください。



『Endless Night』
 Original:「東方紅魔郷」より “ラクトガール~少女密室”
 Album: Abyss nova
 Vocal : Vivienne
 Lyric : Renko
 Chorus : Vivienne & W.nova
 Arrangement : Maurits"禅"Cornelis
 All Instruments & Programming : Maurits"禅"Cornelis
 Copyright © 2010 / 2013 FELT / feltmusic.net

※英語に疎いので色々間違ってる箇所はあるかもです……

" If I could... could reach the end.
There would be so many things I don't understand.
If I could... could try again.
We could be more than friends.
The world we know will always change. "
<翻訳>
「私が…私が終わらせることが出来ていたのなら
 私が理解していないことなんて多くあるだろう
 私が…私がもう一度試すことができるのなら
 私たちは友人以上になることができた
 私たちが知ることが出来る世界は常に変化する」

<意訳>
「終わりの果てまでいけるのならば
 そこに考えも及ばないものがあるのだろうか
 もう一度機会を得られるのならば
 友達以上に私たちはなれるだろうか
 世界は変わり続けているのだから」

<レトスペ的超解釈>
世界に "かえる" ために歩んできたけれど
この異変が終わり、願いが叶うのであれば
もう一度、君と会うことはできるだろうか
そのときは友達以上になれたらいいね
例え終わりの果てだったとしても

" Yet it's true. It's here again.
It's a fire that's deep within. It's hard to hold back.
My control just slips like sand.
Time keeps revolving and
I can't leave behind regrets. "
<翻訳>
「しかし、それは真実で。ここにまた存在している
 それは奥深くにあって。抱きしめ続けるのは難しい
 私が保とうとしても砂のように流れ落ちていく
 時間は止まることがないから
 後悔することだけはしたくない」

<意訳>
「それはもう一度ここにある
 胸の奥底にあるものをもう秘密にはできない
 心が砂の上にあるみたいに空回りする
 時が回り続けても
 想いを置いていくことはできない」

<レトスペ的超解釈>
真実を知り、ここにいる自分の存在はどう証明すればいい
心ではわかってはいても、奥深くにある魂の叫びに否定はできない
どんなに意地をはってもそれは砂のように流れ落ちていく
止まることの許されない時間は輪廻のように回り続ける
この場に残ったしこりは未練という想い

" I don't care.
An answer is the only thing I want to hear now.
Everywhere The fading lights return.
In the night Reflections of the moon dance in the water.
Will it give me courage.
Within the silence. "
<翻訳>
「私の事は気にしないで
 今聞きたいのは1つだけ
 どこででも光が消えては帰ってくる
 夜が水面で踊る月を反射する
 それは私に勇気をくれた
 答えを聞きたい」

<意訳>
「もういいさ
 今は答えだけが聞きたい
 この消えていく灯火をもとに戻せる場所があるならどこでもいい
 夜の水面に映る二人のダンス
 静けさの中でそれは私に勇気を与えてくれるだろうか」

<レトスペ的超解釈>
私が知りたいのはひとつだけ
あなたは静寂の中でその答えを教えてくれた
例えここで消えてしまったとしても還ってこれる
月夜が照らす枯山水には二人のシルエットが瞬く
全部わかったのなら、私の事はもう気にしないで

" Next to you
Each moment wraps its arms around and sighs.
And the stars
Are falling.
Time ticks on by. "
<翻訳>
「あなたの隣で
 瞬間が腕と溜息に包まれる
 星に流れて
 時間がそれを刻む」

<意訳>
「あなたの隣で
 両腕も焦がれる思いに包まれながら
 星は流れ
 時が刻まれて」

<レトスペ的超解釈>
両腕が火傷する思いをしながら優しく包んでくれたよね
あんたの隣にいて
しっかりとその時間は思い出になったよ
夜空の星と一緒に流れたあの日も含めて

" Will you break
Your promise or all of life's uncertainties?
Whispering our secrets.
Don't let the night end... "
<翻訳>
「破るのなら
 あなたの約束か人生の曖昧さかしら?
 私たちの秘密を囁いて
 まだ夜は終わらないから…」

<意訳>
「約束や不確かなものを壊してしまうの?
 二人の囁きあった秘密を
 この夜を終わらせないで…」

<レトスペ的超解釈>
あのとき交わした二人の約束は覚えてる?
それは決して破らないで
例えこの永夜で
戒律を破ることがあったとしても…

" All the lights begin to dance.
And a soothing sense of calm begins to arise.
Fate can't bend this last romance.
Even in silence,
This is surely not the end. "
<翻訳>
「すべての光が踊り始める
 そして静かな癒しが身体を包む
 運命さえもこの恋を変えることはできなかった
 でも沈黙は続いていて
 もちろんまだ終わらない」

<意訳>
「光のすべてがダンスを始める
 穏やかな心に包まれ始める
 運命はこの最期の恋を失わせることはない
 静けさでさえも
 きっとこれで終わりじゃないから」

<レトスペ的超解釈>
希望という光にすべては萃まる
それは支えられる力となって身体を包む
黙って終わることは決してない
運命によって決められていたことなのだから


都合よく解釈しているが、翻訳→意訳に変え、それらをミックス。
ひとつひとつのフレーズや単語を本編に辿らせて拾ってみると、
ほぼまんまといっていいほどに、「真実」を経てからこれまでの道筋、
そして最期のパートではこれから先(41~43話相当)を示唆する運命力が働いている。
尋常じゃないフィーリングっぷりだが、もうこの作品の持っている引力というものに、
自分はほとほとわからされているので、こじつけと云われ様とも推し通します(笑)
ひとつずつ拾って解説していきたいけど、ここまで来た人ならもうピンとくるんじゃないかな。
なので、一人一人に想像を委ねることにします。
私の解釈があるんだから、あなたの解釈があったっていい。

それにしても、この曲素晴らしいですよね。
レトスペを通じて知った楽曲のひとつでしたし、
同時にFELTさんを追っかけるキッカケにもなったんですが。
曲全体の雰囲気がかつてパチュリーから与えられた手記を書く時間を想起させるんです。
そんなイメージなもんで、静寂の二人だけの時間で綴りながら場面場面を創っていったんだなぁって。
そして「エンドレスナイト=永い夜」。巡る廻る終わらない夜。終わらせるための夜。
ほんとピッタリ。
作業用BGMとしても優秀で、今回の記事書いてるときもずっとリピートしてました。
日によってはあまりに没頭しすぎて朝5時過ぎを迎えて夜が明けてたときもあったほど(笑)

これだけでなく、探ってみると色々と楽曲面においても「気付き」があるので、
是非そのへんも意識して作品を見直してみると、
新たな発見が見出せて愉しくなってくるかもしれないですよ!





次回、第40話「不屈」。
乞うご期待!


Next Dream……。


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by makky_cys | 2017-12-14 22:00 | レトスペ雅